1台で必要な電力情報を一括取得! 「太陽光PPA」の低コスト化に寄与するPVメーターとは?大手電力会社のPPA事業にも採用

日本でも関心が高まっている太陽光発電の「PPAモデル」。PPA事業には発電量や消費量に基づく自家消費量などの各種データの取得が欠かせない。こうしたデータを一括で取得でき、PPA事業の機器やメンテナンスのコスト削減に寄与する新たなPVメーターに注目が集まっている。

» 2023年08月30日 10時00分 公開
[PR/スマートジャパン]
PR

 世界情勢の混乱に起因するエネルギーコストの高騰が続いて久しい。これらを背景に、日本でも脱炭素政策を追い風に導入が進んだ自家消費型太陽光発電は、電気代削減のための有効な手段として関心を集めている。こうした中、初期費用なしで太陽光発電システムを導入できる「PPAモデル」が改めて注目されている。

 PPAモデルは、PPA事業者の一時負担でユーザーの建物に太陽光発電システムを設置する。ユーザーは初期費用0円で太陽光発電システムを導入でき、太陽光で発電した電気の消費量に応じた電気料金をPPA事業者に支払う。PPA事業者は、この電気料金と余剰電力の売電などによって初期費用を回収し、収益を上げる。

 つまり、PPA事業においては「発電量と消費量」のデータをいかに正確に把握できるかが極めて重要であり、それを実現するメーターの存在が不可欠だ。計測とデータ収集の精度がPPA事業のパフォーマンスを大きく左右する。横浜市に本拠を置くあすかソリューションは、このPPAモデルに最適化された計測器「PVメーター」を供給するフロントランナー企業だ。

日本のPPA事業を成功に導くために

 あすかソリューションは香港Meter Alliance Companyのグループ会社で、同社製品の輸入販売と日本市場向け製品の研究開発を行っている。2019年の日本法人設立以来、主力製品であるPVメーターの販売実績は既に約5000台を数える。同グループは中国、アフリカ、オーストラリア、ブラジル、英国など世界各国の市場にメーターを供給しており、日本市場で展開する製品にもそのノウハウが生かされている。

あすかソリューション代表取締役の本田宗幸氏

 日本においては早くから太陽光発電事業者やエネルギーサービス事業者と提携を結び、日本ならでのニーズと仕様にきめ細かく対応してきた。今日、同社が販売するPVメーターは、まさに日本のPPA事業のために開発され、現場の声を踏まえて改良を重ねてきたものだという。

 あすかソリューション代表取締役の本田宗幸氏は語る。

 「PPA事業における革新と持続可能性を追求し、日本市場のニーズに合わせたソリューションを提供することに注力しています。私たちのPVメーターは、高度な技術と品質基準に基づいて設計・製造されており、これまでは不可能だった多系統のデータ収集や無線通信を介した出力制御、HEMSコントロールなどにも対応しています。弊社のPVメーターは、PPA事業の収益性を上げると同時に再生可能エネルギーの使用効率を高めるための強力なツールとなるでしょう」

自家消費量算出のための全データを1台で収集

 PPA事業のキーデバイスとなる計測器「PVメーター」。一般に、PVメーターは太陽光発電システムの発電量を正確に計測し、そのデータを収集することが役割とされてきた。しかしPPA事業においては、電気料金の課金・請求の根拠となる自家消費量を算出するためのデータも集めなくてはならない。

 消費電力量は「発電量+買電量−売電量」として算出されるので、まずは発電量および買電量・売電量のデータを全て収集する必要がある。しかし、太陽光発電システムからの情報である発電量と、電力会社が設置したスマートメーターからの情報(Bルート情報)である買電量(順潮流)と売電量(逆潮流)は別系統であるため、これまでは単一のメーターで計測できなかった。

 しかし、あすかソリューションのPVメーターはこれを可能にした。従来は別々に計測していた2系統の情報を1台で収集し、サーバに一括送信できるのだ。3種の電力情報を30分ごとに収集できるため、PPA事業者はこれ1台で自家消費量を算出するためのデータを漏れなく得られる。

あすかソリューションのPVメーター。右が本体で左が通信モジュール

 2系統別々に計測機器を設ける必要がないので、コスト的にもリーズナブルにシステムを構築できる。通信モジュールを搭載しているのでWi-Fiルーターとの接続や配線作業が不要であり、通信環境がない住宅でも使用可能だ。ネットワーク経由の遠隔監視および制御機能も搭載しているので、設置施工やメンテナンスの手間も大幅に削減できる。自己診断機能も有しているので、運用中に異常が生じても瞬時にオンラインで状況確認が可能だ。高速・長距離データ伝送に秀でたRS485通信により、パワーコンディショナーの稼働状況も常時把握できる。

PVメーターの設置イメージ

特定計量制度にいち早く対応し、15年間の使用が可能に

 あすかソリューションのPVメーターは、規模・期間ともに幅広いPPA事業に対応する。1台では単相三線100V/60A定格に対応し、住宅向けPPA事業に最適化されている。RS485通信での親子接続も可能であり、サーバとの通信機能を持つ親機1台に子機を63台までつなぐことができる。これにより10kW以上の容量がある太陽光発電設備でも分割計測を実現する。家庭用から集合住宅用、産業用まで、さまざまな規模のPPA事業に活用可能だ。

 今後ますます求められるであろうパワーコンディショナーの出力制御にも柔軟に対応する。電力会社のサーバと交信してそのデータをパワーコンディショナーに渡し、必要に応じて出力を抑制できる。これはパナソニックの要請によって共同で開発されたもので、現時点ではパナソニック製パワーコンディショナーのみが対象だ。

 従来、電力量計には計量法の定めによって最長10年間の有効期限が定められていた。PVメーターもこれに準じるため、ユーザーとの契約期間が10年超のPPAについては当初設置したメーターを契約満了時まで使い続けられなかった。これまでの計量法の規定では太陽光発電やEVなどの分散電源リソースの普及に伴う新たな電力取引ニーズに対応し切れないことは明らかであり、かねて見直しが求められてきたところでもある。

 そうした流れを受けて、国は2022年度から特定計量制度という枠組みを設け、一定の条件を満たせば10年を超えて使用できるものとした。あすかソリューションのPVメーターには、この特定計量制度に適合して15年間使用できる機種もある。業界の中でもいち早く経済産業省の認可を受けたPVメーターであるという。

 2022年にスタートした、大手電力会社のソーラーカーポートを活用したPPA事業にも同社のPVメーターが採用されるなど、その先進性への注目度が高まっている。

ECHONET Lite規格対応のHEMSコントローラーとしても活用可能

 同社のPVメーターは、用途に応じて各種通信モジュールをセットアップできる。メーター設置後に通信モジュールだけを交換することも可能で、機能拡張や最新通信技術への追随も容易だ。現在、同社通信モジュールではLTE-M、NB-IoT、Wi-SUN、Wi-Fi(一部機種を除く)が使用可能であり、多くの機種がECHONET Lite規格に対応したHEMSコントローラーとして機能する。収集したデータをサーバに送るだけでなく、サーバからの指示に基づいて家電機器を制御するといった、デマンドレスポンスにも対応可能だ。

 ECHONET Liteはセンサー類、家電、設備機器などをIoT化し、エネルギーマネジメントやリモートメンテナンスなどのサービスを実現するための国際標準通信規格だ。あすかソリューションのPVメーターは、ECHONET Lite対応の通信モジュールを搭載することで家庭の電化製品やエネルギーシステムのコントロールを可能にし、高効率なエネルギーマネジメントに貢献する。

 HEMSコントローラーについては、PVメーターにセットせず単独で使用できる製品も開発している。住宅用分電盤のブレーカーが設置されていた空きスペースに収まるものや、コンセントから直接電源を取るECHONET Lite HEMSゲートウェイなど、日本の使用環境を考慮した各種製品が用意されている。

 これからのPPA事業のトレンドを見据えた各種メーターの開発にも余念がない。蓄電システムを組み込んだPPAにおいて課題となる蓄電池の充放電計量やEV充電ポストの充電量計量など、複雑化する分散電源リソースの統合マネジメントを可能にするソリューションを展開している。

EV充電や蓄電池にも対応し、広範なエネルギーマネジメントに貢献

 本田氏は、同社の理念と今後の事業展開について次のように述べる。

 「あすかソリューションは、PPA事業の普及を通じて再生可能エネルギーのさらなる導入促進と高効率なエネルギーマネジメントによる電力供給の安定化・低コスト化に貢献したいと考えています。太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの活用は脱炭素化に直結し、地球環境への負荷を軽減させます。弊社の使いやすくて高性能な計測機器は、脱炭素に向けたビジネスを成功に導くものとなるでしょう。

 今後は、PVメーターのECHONET Lite HEMSコントローラー機能を利用し、エコキュートや蓄電池といったHEMS機器の遠隔制御システムや出力制御機能の一層の拡充を図っていきます。RS485通信による親子メーター機能を活用したビジネスも強化します。

 EV充電ポストに関しても、無線通信モジュールを搭載してデータ収集や遠隔制御が可能な製品を普及させることで、EV充電インフラの発展に尽力する方針です。家庭やビルにおける充電インフラの展開や、太陽光および蓄電池との組み合わせによるシステム構築もサポートします」

 あすかソリューションが提供する製品は、再生可能エネルギーの利用拡大と、PPAをはじめとするエネルギーサービス事業に欠かせない重要なアイテムだ。そこには海外市場での実績を踏まえた高い技術力と日本市場に対する確かな洞察が反映されている。革新的なアイデアに満ちた同社製品は、脱炭素をベースとした持続可能な社会のための新たな展望を開く鍵となるだろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:株式会社あすかソリューション
アイティメディア営業企画/制作:スマートジャパン 編集部/掲載内容有効期限:2023年9月19日