そのクルマ、人気につき――3代目プリウスの魅力に迫る岡崎宏司のクルマ DE トリップ(1/2 ページ)

» 2009年07月29日 22時15分 公開
[岡崎宏司,LUXURY TV]
LUXURY TV

岡崎 宏司(オカザキ コウジ)

1940年東京生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。文化的側面からクルマを斬る自動車評論家。輸入車がレアだった45年以上前に、「旅行に行くから」と言って借りた、父のノーマルのベンツでラリーに出場し、優勝したという、やんちゃな過去も。

※この記事は、LUXURY TVより転載しています。


 ご存じの通り、プリウスが爆発的に売れています。予約台数はなんと20万台にもなったようです。

 この驚くべき数字は、プリウスが市場から大歓迎されているなによりの証ですが、優れた性能と優れた燃費に対して、多くのユーザーが割安感を抱いていることの証でもあるはずです。そしてさらには、ハイブリッド車時代の本格的な幕開けを告げる数字でもあるでしょう。

基本イメージは2代目から受け継いでいますが、洗練度は大きく引き上げられています。

 新型プリウスは、ほんとうに魅力的なクルマに仕上がっています。外観や内装の質感にしても、手を抜いたようなところはほとんど見当たりませんし、キャビンは大の大人4人が快適に過ごせます。「動力性能は2.4Lガソリン車並み」とトヨタは言っていますが、素直にうなずけます。

 1.8Lエンジンと強力な電気モーターの協調ぶりは見事で、少なくとも、ハイウェイをも含めた日常領域では、2.4Lガソリン車よりも上質で気持ちのいい走りを味わわせてくれます。

 とくに、滑らかで力強い中速域の追い越し加速は最高に気持ちのいいものです。電気モーターだけでもそこそこ走れるので、深夜や早朝の住宅地などで、他に迷惑をかけることもありません。

 初代プリウスは、燃費こそよかったものの、運転していて、楽しさを感じたことはまったくありませんでした。2代目は進化してはいましたが、まあ、そこそこといったところです。

でも、3代目は楽しさも十分に持ち合わせています。

空力性能にも磨きがかかっています
遠目からも品質感のよさは分かりますし、なかなかスタイリッシュでもあります
ライト類はモダンさや品質感の印象を大きく左右しますが……OKです!
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