2009年にお台場で人気だった等身大ガンダム像が、2010年の夏は静岡に現れて人気だとか。しかし、実は都内にガンダム像がもうひとつある。西武鉄道新宿線の上井草駅前だ。そして西武鉄道にはもうひとつアニメの名所がある。それは大泉学園駅北口の『銀河鉄道999』の壁画だ。さらに、西武沿線にはふたつのアニメミュージアムもある。今回は夏休み企画として、親子で楽しめるコースを紹介する。東京北部と埼玉に広大な路線網を持つ西武鉄道を乗り歩こう。
海に沈んだ戦艦大和をイスカンダルへ飛ばしたと思ったら(『宇宙戦艦ヤマト』)、次は蒸気機関車C62とスハ44系客車をアンドロメダへ飛ばし(『銀河鉄道999』)、とうとう関東平野を丸ごと空に舞い上がらせた(『新竹取物語 1000年女王』)。
こうやって設定だけを書くと荒唐無稽なようだが、それぞれの作品には骨太の物語があって、友情、愛、正義、生命などなど、少年時代の僕たちに多くの示唆を与えてくれた。
もちろん筆者も銀河鉄道999のファンだ。多感な頃にこの作品に出会ってしまったから、さあ大変。理想の女性がメーテルになってしまった。全国の鉄道に乗り続け、メーテルのような女性とめぐり合いたいと旅を続けているけれど、恋の終着駅は遥か彼方……いや、始発駅さえ見つけられない。これ、「メーテル・シンドローム」って言わないのかな。
それはともかく、鉄道会社と『銀河鉄道999』のタイアップは日本各地で盛んに行われている。そのルーツは国鉄時代のミステリー列車「銀河鉄道スリーナイン号」だ。確か、劇場版の公開を記念したイベントで、物語になぞらえて「上野発行先不明」の列車を走らせた。チケットの抽選に参加するために、筆者も上野駅の長蛇の列に並んだ。けれど、残念ながら願いはかなわなかった……。そういえばあの日も暑かったなあ。
その後、JR東日本、大井川鉄道、北海道ちほく高原鉄道で999にちなんだ臨時列車が運行されている。現在も上信電鉄、西武鉄道、北九州高速鉄道、肥薩おれんじ鉄道で銀河鉄道999をペイントした列車が走っている。とくに西武鉄道は8両編成という大スケールだ。運行本数が多い池袋線を走るため、なかなか出会えない希少な列車である。ちなみに行き先はアンドロメダではなく、小手指や飯能といった駅。終点でネジにされたりはしないから安心しよう。
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