スイスで「アブラアン-ルイ・ブレゲ回顧展」

» 2011年09月28日 13時38分 公開
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 「アブラアン-ルイ・ブレゲ回顧展:〜世界を席巻した時計師の軌跡〜」がチューリヒのスイス国立博物館で開催される。時代を超えて偉大な時計師と賞賛されるアブラアン-ルイ・ブレゲ(1747-1823)の生涯と業績に焦点が当てられる。期間は、2011年10月6日から2012年1月8日。

 スイスのヌーシャテルに1747年に生まれたブレゲは、パリに出てシテ島のケ・ド・ロルロージュに工房を構えた。ブレゲの評判はたちまち広まり、ヨーロッパ内外の著名人たちが彼の時計を愛用するようになる。

 彼は、優秀な時計師であっただけでなく、才気あふれるビジネスマンでもあった。その顧客には、ボナパルト一族や英国王ジョージ4世、ロシア皇帝アレンサンドル1世といった当時最も地位の高かった人物たちも名を連ねた。

 今回の回顧展では、170点以上のポケットウオッチやマリンクロノメーター、ポートレート、そしていくつかの重要な発明を保護するために彼が特許申請書に添えた図版などが年代を追って展示される。また、歴史資料も合わせて紹介。そこには、現在のブレゲ社が2010年5月に手に入れた有名な手書き草稿も含まれている。初公開となるこの草稿は、時計愛好家たちの目を引きつけてやまないだろう。

 この展示会は、スイス国立博物館、ブレゲ社、ルーブル美術館の密接な協力関係から始まりまった。ブレゲ社は、主催者に展示品の大半を提供しただけでなく、フランスやイギリス、ロシア、スイスなどの美術館や機関より途方もない貴重品を借り受けた。その中にはスイス国立博物館が所蔵する、ナポレオン・ボナパルトのキャリッジクロックも含まれる。これは、ナポレオンがエジプト遠征に出かけるのに先立ち1798年にブレゲから購入したものだ。

 ブレゲが製作した時計の美しさが一段と際立つように、オブジェに時計を組み合わせた独特の演出も見どころだ。こうした展示スタイルは、ブレゲの回顧展においては初の試みとなる。

 期間中、ブレゲ社の職人がさまざまな工芸技術を披露する。ワークベンチを設え、彫金や面取り、ギヨシェ彫り、カメオ彫りなどの職人たちが伝統に則り、それぞれの専門技術を実演。手動旋盤を操作して模様を彫り込むギヨシェ彫りは、ブレゲが1786年に文字盤の装飾のために導入した技法で、現在の時計にも用いられている。実演は、10月30日、11月13日、12月4日の各日曜日、午後1時30分と4時30分に行われる。

 本展示会で委員を務めたのは、ニコル・ミンダー、クリスティン・ケラーならびに、歴史家でブレゲ社の資料とアンティークウオッチのコレクションを管理するエマニュエル・ブレゲだった。彼は、博物館での会期中に何回か催される講演会にも貢献する。あふれる情熱と広範な知識によって語りかける彼の講演は、ブレゲの素晴らしい時計づくりの世界を来場者たちに発見させる良い機会になるだろう。

エマニュエル・ブレゲ氏講演会詳細

開催日時:2011年11月20日 午前11時(フランス語)


No.611 タクトウォッチ(触覚時計)

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ブルーエナメルとゴールドのケース、ダイヤモンドセッティングの矢、触れるインデックス部分にはラウンドダイヤモンドセッティング、シルバーダイヤル、ルビーシリンダー脱進機、1800年2月18日ジョセフィーヌ・ボナパルトに販売

(c)Montres Breguet SA Collection


No.45 計時機能付きシンプルウオッチ

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ゴールドケース、シルバー、グレゴリオ暦と共和暦が刻まれた金メッキのダストカバー、チャプターリングに10進法表示の共和暦のインデックス、デタント脱進機、1806年2月7日Praslin公爵に販売

(c)The Moscow Kremlin, Moscow


お問い合わせ

ブレゲ ブティック銀座

TEL 03-6254-7211


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