世界遺産のネーロイ・フィヨルドとフロム山岳鉄道山形豪のノルウェー紀行(1/2 ページ)

» 2011年10月13日 08時00分 公開
[山形豪,Business Media 誠]

 ノルウェー紀行、今回は世界遺産のフィヨルドと有名な山岳鉄道を巡る旅だ。

 ノルウェー南西部のフィヨルド群は、その景観の美しさから2005年にユネスコ世界自然遺産に登録された。ソグネ・フィヨルドの支流にあたるネーロイ・フィヨルド(Naeroy Fjord)もその1つだ。幅が非常に狭く、高さ数百メートルもある切り立った崖が左右間近まで迫ってくる。この美しいフィヨルドでのクルーズと、世界的に有名なフロム鉄道(Flam Railway)を組み合わせたコースは、ノルウェー観光のハイライトの1つである。

 クルーズの出発点は、水路の一番奥にあるグドヴァンゲン(Gudvangen)という小さな村だ(村と言っても土産物屋と桟橋があるだけだが)。ここでフェリーに乗り込み、山岳鉄道の始発駅があるフロム村へと向かう。われわれが取材に訪れた際も、欧米のみならず、韓国や中国、そして日本からのツアー客で賑わっていて、このルートの人気の高さがうかがえた。

ノルウェー紀行 グドヴァンゲンから乗るフェリー

ノルウェー紀行 幅が狭く、両岸が切り立っているネーロイ・フィヨルド
ノルウェー紀行 フェリーの中にあるカフェ

 船はゆったりとしたペースで進み、波もないのでとても快適だ。また、デッキにいるのが飽きたら船内のカフェでティータイムを楽しむのもいい。出港から1時間ほどで船は90度方向を変え、ソグネ・フィヨルドのもう1つの支流、アウルラン・フィヨルド(Aurland Fjord)に入る。

 すると水路の幅が一気に広がり、両岸の傾斜もなだらかになる。所々に集落も現われ、景色に彩を添えてくれるようになる。途中、ウンドレダール(Undredal)という村を通り過ぎる。ここは、ノルウェーで最も小さい教会があることと、ヤギの乳で作ったブラウンチーズの産地として知られている。

ノルウェー紀行 ウンドレダール村と、ノルウェーで最も小さな教会

ノルウェー紀行 アウルラン・フィヨルドの眺め
ノルウェー紀行 一番左がブラウンチーズ。キャラメルのような味がする

 約2時間の船旅の末、フロムに到着となる。ここで驚かされるのは、船着場の真横がそのまま列車のホームになっていることだ。これも水際からの水深がいきなり深くなるフィヨルドならでは。夏場には大型豪華客船も停泊する。

 ほとんどの乗客は船を降りて直接フロム鉄道に乗り込むが、村にはフレットハイムホテル(Fretheim Hotel)やフロムスブリッガホテル(Flamsbrygga Hotel)といった宿もある。周辺の山々でのトレッキングやフィヨルドでのカヌーなど、各種アクティビティが楽しめるのでアウトドア派の人にはお勧めだ。

ノルウェー紀行 フロムの船着場。真横がフロム鉄道のホーム

ノルウェー紀行 フロム駅のすぐそばにあるフレットハイムホテル
ノルウェー紀行 フレットハイムホテルの一室

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