客室乗務員の日々に密着。出発までの時間、彼女たちは空港のどこで何を?秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(2/3 ページ)

» 2012年02月28日 10時00分 公開
[秋本俊二,Business Media 誠]

機材の最新データは“掲示板”で

 フロア中央の“掲示板”にも、客室乗務員へのお役立ち情報が貼り出されている。この日紹介されていたのは、アメリカやヨーロッパへの路線に新しく導入されているボーイング777-300ERについてだ。

 「新しい機材については、お客さまからいろいろ質問されることがあります」と、別のCAが言う。「それを説明する際の細かいポイントなどがまとめてあり、私たち乗務員にとって欠かせない情報源になっています」

飛行機と空と旅 欧米への路線で導入が進む最新鋭のボーイング777-300ER

 その奥には、「ホノルル」「サンフランシスコ」「パリ」「北京」「バンコク」「シンガポール」などフライト別に分かれたブリーフィング用のテーブルがずらりと並んでいる。フロア中央に近いテーブルの1つに、間もなく出発するロンドン行きの便を担当するチーフパーサー以下10名ほどのグループが集合していた。

ブリーフィングで個々の役割を確認

 ブリーフィングは、使用機材のコンフィギュレーション(座席配置図)が示されたチャートを使っての確認作業からスタートする。具体的な確認事項としては、サービスに当たるそれぞれの担当エリアや、緊急時の各自のポジション・行動など。1人ひとりが挙手をしながら自分の役割をチェックし、その後はビデオ映像を参考に非常脱出の手順も確認された。

 続いてチームリーダーから、サービスに関しての変更点や注意点が説明される。1つひとつの項目について入念にメモをとっていたのは、飛び始めて間もない新人だろうか。

飛行機と空と旅 チーフパーサー以下、同じ便を担当する乗務員が1つのテーブルに

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