ノルウェー建国記念日に第2の都市「ベルゲン」を歩く:山形豪のノルウェー紀行(3/3 ページ)
ノルウェーは、豊かな文化と美しい自然に彩られた国だ。特に国土の南西部のフィヨルド地域は多くの旅行者を魅了する。旅は、ハンザ同盟の拠点として長い歴史を持つ港街「ベルゲン」からスタートする。
ベルゲンを俯瞰できるフロイエン山とケーブルカー
ベルゲンは別名「7つの山の街」とも呼ばれ、港を山々が取り囲んでいる。そのうちの1つ、街の北東側にあるフロイエン(Floyen)山は、ベルゲンで最も人気のある観光スポットだ。
フロイバーネン(Floibanen)と呼ばれるケーブルカーが山頂まで延びており、展望台からはベルゲンを一望できる。
頂上にはレストランや土産物店もあるので一息つくのにも良いし、ケーブルカーは夜遅くまで運行しているので、日がほとんど沈まない夏場でなければ美しい夜景も楽しめる。
ブリッゲンの裏手にある駅から頂上までの所要時間は7分程度。料金は往復で70ノルウェークローネ(1クローネは約15円)と、割高な感じはするが、物価の高いノルウェーではむしろ普通かもしれない。
余談だが、ベルゲンはノルウェー最大の軍港でもある。フロイエンの展望台からは民間船のみならず、多数の軍用艦艇が見てとれたほか、ブリッゲンの波止場にはノルウェー海軍の最新鋭ショルド(Skjold)級ステルス哨戒艇も停泊していた。
次回はベルゲンを離れ、フィヨルド地域の大自然を紹介する予定なので乞うご期待。
著者プロフィール
山形豪(やまがた ごう) 1974年、群馬県生まれ。少年時代を中米グアテマラ、西アフリカのブルキナファソ、トーゴで過ごす。国際基督教大学高校を卒業後、東アフリカのタンザニアに渡り自然写真を撮り始める。イギリス、イーストアングリア大学開発学部卒業。帰国後、フリーの写真家となる。以来、南部アフリカやインドで野生動物、風景、人物など多彩な被写体を追い続けながら、サファリツアーの撮影ガイドとしても活動している。オフィシャルサイトはGoYamagata.comこちら
【お知らせ】山形氏の新著として、地球の歩き方GemStoneシリーズから「南アフリカ自然紀行・野生動物とサファリの魅力」と題したガイドブックが出版されました。南アフリカの自然を紹介する、写真中心のビジュアルガイドです(ダイヤモンド社刊)
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