90年代のG-SHOCKブームを、コラボモデル&テーマモデルで振り返る:G-SHOCK 30TH INTERVIEW(4/4 ページ)
UNITED ARROWSやBEAMSなどとのコラボ、ワールドカップ公式モデル、イルカ・クジラ、ラバーズコレクション……1990年代後半に一大ブームとなったG-SHOCKのテーマ・コラボモデルの数々を、企画担当者とともに振り返る。
カルチャー・エスニック系モデル
テーマモデル・コラボモデルの5つめのテーマが、カルチャー系モデル。「ETHNO・G(エスノG)」というシリーズでは、アフリカ、南米、中国、インドなどのエスニックスタイルをテーマにした。
例えばインドをテーマにした「Goa-style」(DW-004E-4DT)は、インド西部の地名ゴアから名前を取っている。上ベルトはゾウをモチーフに、下ベルトはタイダイ柄(絞り染め)を織り込んで、民族衣装のモチーフを生かしている。ELバックライトはゾウの頭を持つ神、ガネーシャの絵柄……といった具合だ。
音楽とカルチャーをミックスした「TRABAL FIST」シリーズ。写真のモデルでは少数民族のホピ族をテーマにした。G'MIX DW-9500RL-1T(左)、G'MIX DW-9500RL-4T(右)
音楽系とカルチャー系が融合したモデルといえるのが「TRABAL FIST」シリーズ。G'MIXシリーズなので、BPMカウンターなどDJ向け機能を備えているが、ロックとネイティブアメリカンの融合をモチーフにしている。
「G'MIX DW-9500RL-1T」や「G'MIX DW-9500RL-4T」では、ネイティブアメリカンの中でも精神レベルが高く、ミステリアスな少数民族「ホピ族」をデザインのテーマにしている。バック刻印にはホピ族のアーティストがデザインした絵文字のサインを施し、サンダーバードの刺しゅうやウエスタンブーツの模様をバンドにデザインしている。
今回は田中秀和氏のコメントを交えながら、1990年代後半、G-SHOCKブーム最盛期のコラボモデル・テーマモデルについて振り返った。ブームが沈静化したあと、G-SHOCKはどうなったのか? 次回は伊東重典氏とともに商品企画部を離れ、“ブーム後”のG-SHOCKの販売プロモーションを担当した田中氏のインタビューを掲載する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「腕時計」インデックス
G-SHOCK 30TH INTERVIEW:米国でG-SHOCKブームを仕掛けた男、その4つの視点――伊東重典氏
G-SHOCKが誕生したのは83年。後に1990年代にG-SHOCK人気が爆発したのは、先行して米国でブームになったためだった。カシオアメリカでG-SHOCKブームを仕掛けたのが、同社の現会長兼社長の伊東氏である。伊東氏はどのようにG-SHOCKをブランドへ育てたのだろうか?
G-SHOCK 30TH INTERVIEW:この人がいなかったら、G-SHOCKは世に出なかった――田副美典さん
1983年に初代が発売された時、営業チームから「売れない」と断言されたというG-SHOCK。実際、90年代後半にブームになるまでほとんど売れていなかったというG-SHOCKが製品として存続した裏には、ある有志の協力があった。
G-SHOCK 30TH INTERVIEW:30年経った今だから話せる、初代G-SHOCK開発秘話――エンジニア・伊部菊雄さん
2013年4月に誕生30周年を迎えるG-SHOCK。誠 Styleでは「G-SHOCK 30TH INTERVIEW」と題して、G-SHOCKにまつわるインタビューを毎月1本ずつ掲載していく。1回目は初代G-SHOCKを設計したエンジニア、伊部菊雄さんに開発の裏側を聞いた。
G-SHOCK 30周年記念モデル、第1弾は真っ赤な「Rising RED」
カシオ計算機は「G-SHOCK」発売30周年記念モデル第1弾として「Risind RED」4機種を発表した。その名の通り、目に鮮やかな真っ赤なG-SHOCKだ。
カシオ秋冬新作ウオッチ展示会2012:iPhoneとつながる、記念モデル続々――G-SHOCKは30周年でどう変わる?
2013年4月に30周年を迎えるG-SHOCKは、「スマートフォンとつながる腕時計」「耐衝撃・耐遠心重力・耐振動」「ファッション・スポーツブランドとのコラボ」など独自の展開を遂げている。カシオの最新ウオッチラインアップから、G-SHOCKの進化の方向を探っていこう。
エミネムも登場:バンクーバー五輪の日本代表が“G-SHOCK代表”に――SHOCK THE WORLD 2012
5月に30周年を迎えるG-SHOCK。ニューヨークで開かれたイベント「SHOCK THE WORLD」では、日本未発売のさまざまなG-SHOCKがお披露目された。スノボメーカー「バートン」とのコラボモデルも。
