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» 2006年08月22日 14時43分 UPDATE

デジタルワークスタイルの視点:情報収集で1日を終わらせないための3つのコツ

ブログなどの普及によって入手できる情報量が急増しています。そんな膨大な情報に惑わされないためのポイントをご紹介しましょう。

[徳力基彦,ITmedia]

 以前、「“情報を読まない”情報収集術――『未読RSS恐怖症』対策」(7月4日関連記事)というお話を紹介しましたが、インターネットやブログのおかげで手軽に入手できる情報量が急増した結果、逆に日々新しく生まれてくる情報についていけないのが心配という人が増えているようです。

 何しろ、米Technoratiの調査によると、今や世界のブログ平均投稿数は1日160万件にものぼると言われています。日本語のブログは全体の31%とのことですので、日本語のブログだけでも毎日50万件前後の投稿があることになります。しかも、ブログの数は3年間で100倍の規模に膨れ上がるという驚異的な変化のスピードでしたから、この数年で私たちの情報処理能力が破綻して、日々の情報についていけないという悩みが増えるのも当然といえるかもしれません。

 10年前ならビジネスマンの日々の情報収集といえば、日経新聞や夜のテレビニュースぐらいが情報源で、情報不足に嘆いていたものですが、今や日々発生する情報量に圧倒される時代です。当然、その情報の波をこれまでどおり処理していては時間がいくらあっても足りません。そこで、今回は、そんな膨大な情報に惑わされないためのポイントをご紹介したいと思います。

情報収集に時間をかけすぎないための3つのコツ

  1. 情報収集の時間を決める
  2. 情報収集の目的を決める
  3. 必読の情報源と、暇なときに読む情報源を分ける

情報収集の時間を決めよう

 一番簡単なのは、自分が情報収集を行う時間の長さを決めてしまうことです。

 日々更新される情報は確かに圧倒的に多くなりましたが、その分情報収集ツールの技術も進んでいます。以前、ご紹介したRSSリーダー(7月25日関連記事)やソーシャルブックマーク(7月12日関連記事7月13日関連記事)などのツールを組み合わせることで情報を精選するようにします。情報収集に必要な時間を圧縮できますから、実際の情報収集時間はそれほど長くなくて良いはずです。

 例えば、私はRSSリーダーに400程度のフィードが登録してありますが、基本的に「職場で1日の情報収集にかける時間は朝30分程度」と決めています。もちろん、サービスのリサーチをするなど必要とされる際にはまた別途時間をかけていますが、日々の情報収集ではあまり深いレベルまで入り込みません。情報収集に時間をかけすぎないように注意しているのです。これまで新聞を読むのに使っていたのと同程度の時間を、その日の情報収集に使うイメージです。

 当たり前の話ですが、インターネットでは一つの記事から様々な情報源にたどっていけるため、気がついたら1時間2時間たっていたということに簡単に陥りがちです。まずは自分が情報収集にどれぐらい時間をかけているのか計ってみるのもいいでしょう。

st_to01.jpg livedoor Reader(左)やはてなブックマーク(右)などを駆使して、情報収集の時間を圧縮しよう

情報収集の目的を決めよう

 これも当たり前の話ではありますが、ついつい忘れてしまいがちなのが、この「目的」の話です。

 情報収集という言葉だけ使うと、なんとなく仕事をしている感じになりますが、実際には情報収集自体が仕事のアウトプットになるという人はそれほど多くないと思います。なんとなく、日々の最新ニュースを何でも知っているのは意味があるような感じもしますが、実際には毎日が情報収集するだけで終わってしまっていたら何の意味もありません。

 情報収集自体が「目的」ではないはずです。

 自分が何のために日々の情報収集をしているのか、する必要があるのか、考えてみてください。そうすることで、自分の仕事の時間、自分の人生の時間のどれだけを情報収集に割く必要があるのか、改めて考えることができると思います。

 もちろん、現在の業務に役立たない情報が無意味かというそんなことはありません。ネットの発展により、産業の壁や業種の壁があいまいになってきていますから、無意味な情報というのを定義するのも難しいのは事実です。ただ、自分がなぜ日々情報収集をしているのか――ということは、一考の価値があると思います。

必読の情報源と、暇なときに読む情報源を分けよう

 RSSリーダーのようなツールを使うと、大量の情報を1つのサービスで一括して扱うことができるため、雑多な情報が混在することになりがちです。面白そうな情報源を大量にRSSリーダーに登録したことによって、毎日確認しようと思っていた情報が、それ以外の情報に埋もれてしまっては意味がありません。

 そこで、情報収集の「目的」を軸に、必読の情報源と、暇なときに読めば良い情報源を分けて見ましょう。一般的なRSSリーダーはカテゴリやフォルダでフィードを分類することができますし、livedoor Readerではフォルダだけでなく5段階のレートでブログを分類することもできますから、優先度の高いものを先に必ず読むようにすることができます。

 また、1つのRSSリーダーで分類するのが面倒という方には、目的別に別のRSSリーダーを利用するのも手です。例えば、仕事に直接関係のある情報源については、職場で閲覧するRSSリーダーに登録して毎朝チェックをするようにして、友人のブログや趣味の情報源などは時間のある平日の夜や、週末に自宅でチェックする別のRSSリーダーに登録するという手もあるでしょう。

 もちろん、あんまりルールを厳格に決めすぎて、負担になったら意味はありません。皆さんの業界や職種によって、必要とされる情報量や、対象となる情報源の数も全く異なると思いますので、自分がラクに情報収集をできる方法を探してみてください。

 日々の情報収集が楽しくなくなったら、「思い切ってやめてみる」のも1つの解決策としてありますので、念のため。

筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

NTT、ITコンサルを経て、現在はアリエル・ネットワーク株式会社プロダクト・マネジメント室マネージャ。ビジネスパーソンの生産性向上のためのソフトウェアの企画・開発やコンサルティング業務に従事するほか、グループウェアやブログ、仕事術などに関する執筆・講演活動を行っている。ブログは「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com


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