今、国産RSSリーダーがアツイ!? タイプ別RSSリーダー活用法デジタルワークスタイルの視点

livedoor Readerやgoo RSSリーダー、フレッシュリーダーなど国産RSSリーダーで効率よく情報を収集しよう。

» 2006年07月25日 15時51分 公開
[徳力基彦,ITmedia]

 オフィスソフトといえばマイクロソフト、検索サービスといえばGoogleやYahoo!――。一般的にソフトウェアやネット上のツールというと、海外生まれのサービスが思い浮かぶのが現在のIT業界の常識でしょう。

 もちろん、楽天やmixiのように日本ならではのサービスもたくさん存在しますが、ことこのコラムで紹介するようなワークスタイル関連のツールやソフトウェアにおいては、代名詞となるのは海外産のものが主流なのが実情です。

 ただそんな中で、国産のツールが非常に元気な分野があります。それが「RSSリーダー」の分野です。以前、“RSS未読恐怖症”の回でも簡単にいくつかご紹介しましたが、今回は、タイプ別にお勧めRSSリーダー活用法をご紹介したいと思います。

大量の情報を効率よく閲覧したい人に「livedoor Reader」

 まず最初にご紹介するのは、4月に大幅にサービスをリニューアルして話題を集めている「livedoor Reader」です。

 2005年まで、Webサービス型のRSSリーダーの代表の座には、Bloglinesという米IACの提供するサービスが君臨していました。livedoor Readerは、そのBloglinesの対抗馬として急速に注目を集めているサービスです。実装されている機能も実に多彩で、ブログやニュースサイトをフォルダ毎に分類したり、レート分けをしたりできる上、携帯電話からも利用が可能です。

 特に、何と言ってもお勧めなのが、キーボードショートカットとピン止め機能を組み合わせた高速閲覧が実現できる点。ピン止め機能というのは、実際にブラウザで開きたい記事を閲覧中にメモしておけるもので、タブブラウザと併用して記事のまとめ読みが実現できる便利な機能です。

 [P](Pin)キーで詳しく読みたい記事をピン止めし、次の記事を表示するためには[Enter]キーを連打、最後に[O](Open)キーでまとめて開くという使い勝手は、クライアントソフトも顔負けの快適さ。まだ選択していない記事のデータも裏側で先読みしてくれるため、快適に大量の記事を高速閲覧することができます。

[P]キーでピン止めしながら……
[O]キーでまとめて開く

 大量のブログやニュースサイトの記事を読みたい人には、“最強のRSSリーダー”という呼び声も高い注目のサービスです。

ブログ検索をさまざまなキーワードで実施したい人に「goo RSSリーダー アプリ版」

 先週、ブログ検索の活用方法をご紹介しましたが、このブログ検索を手軽に実施するのに便利なのが「goo RSSリーダー」です。

goo RSSリーダー アプリ版

 goo RSSリーダーにはサーバ型RSSリーダーである「ケータイ版」「ウェブ版」のほか、クライアント型RSSリーダーである「アプリ版」の3つのバリエーションがありますが、ここで紹介するのはアプリ版。利用には専用ソフトウェアのインストールが必要になりますが、キーワード追加ボタンを押して目当てのキーワードを入力するだけで、ブログ検索の登録をすることができるようになっています。

 メールソフトと同様の3分割の画面でタイトル一覧を表示でき、気になった記事にチェックをつけて後で確認することもできるようになっていますので、複数のキーワードでブログ検索を行う場合でも、大量のクチコミ情報を効率よく処理することが可能です。

 インストールが必要なクライアントソフトというと、敷居が高い印象もあるかもしれませんが、goo RSSリーダーはダウンロードも70万件を超える実績がありますから、安心して試してみてください。

社内に自前のRSSリーダー環境を構築したい人に「フレッシュリーダー」

 Webサービス型のRSSリーダーは、事業者のサーバにアクセスして利用するのが当たり前、という常識を覆したのがサイドフィードが提供する「フレッシュリーダー」です。

フレッシュリーダーの公式サイト

 通常、Webサービス型のRSSリーダーでは、ブラウザがあれば誰でも利用できるというメリットがある反面、サービス利用者が急増すると動作が重くなったり、システムトラブルに巻き込まれるデメリットがありますし、データを事業者に預けているという不安感もあります。

 フレッシュリーダーは、自前のサーバにRSSリーダー環境を構築することができますのでそういった心配が不要です。設定に多少のシステム知識は必要となりますが、インストールも簡単で、自分たちだけのRSSリーダー環境を快適に利用することができます。また、社内のブログやイントラネットなど、Webサービス型のRSSリーダーでは表示できない情報もまとめて管理することも可能です。

 他のサービスとは異なり有料のサービスですが、モバイル利用やRSS未対応のサイト購読、ブログ検索(キーワード検索)機能など、非常に多機能ですので、企業単位、部署単位でRSSリーダーの導入をしたい場合には検討するべきサービスと言えるでしょう。

国産ソフトの開発レベルは高い。いろいろ試してみよう

 いかがでしたでしょうか。今回は私の独断で3つのサービスを紹介しましたが、国産RSSリーダーには、これ以外にもBloglinesに次ぐ高いシェアがあると言われる「はてなRSS」や、ブログ記事投稿機能が充実している「Feedpath」、タブブラウザのSleipnirにもプラグインが提供されているHeadline Readerなど、多彩なバリエーションがあります。



 どのサービスも、あらためて日本のソフトウェア開発レベルの高さを実感させてくれるサービスですので、「RSSリーダーは今使ってるやつでいいや」と思っている方も、是非一度試してみることをお勧めします。

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