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» 2006年10月17日 12時21分 UPDATE

デジタルワークスタイルの視点:インターネット時代のお手軽英語勉強術――リスニング編

英語は勉強したいけど、社会人だと仕事が忙しくて――。そんな人にオススメのインターネット“お手軽”英語勉強術。第2弾はスキ間の時間を活用したリスニング術をご紹介します。

[徳力基彦,ITmedia]

 前回は、ネット時代の英語勉強術として英語を「読む」リーディングの勉強術をご紹介しました(10月11日の記事参照)が、英語の習得で1番役に立つのはリスニング力です。相手の言うことを聞き取ることさえできれば、あとは「Yes」「No」や簡単な単語、身振り手振りで、何とかコミュニケーションをとることができるものです。これは海外旅行でもビジネスの現場でも同じではないでしょうか。

 難しいのは、リスニング力は文法や単語力のように、学べばすぐ身に付くものではないことです。とにかく耳を慣らすことが重要で、ある程度の時間をかけて英語を聞き続けることが必要になるのがリスニングです。そのために苦手意識が強い人も多いのでしょう。

 とはいえ、日々の仕事で忙しい中、英語のリスニングの勉強のためだけに時間を割くというのも難しいのが実情――でしょうから、今回はそんな皆さんに、手軽に実践できるリスニングの勉強法をご紹介したいと思います。

ネット時代のお手軽英語勉強術:リスニング編

  • 自分の仕事に役立つ英語のポッドキャスティングを聞こう
  • スロー再生を利用してみよう
  • 字幕付のオンラインビデオを聞いてみよう

自分の仕事に役立つ英語のポッドキャスティングを聞こう

 前回のリーディング編でも、自分の仕事に役立つ英語のブログを読むことをお勧めしましたが、リスニングでも基本は全く一緒です。自分の仕事に役立つ英語のポッドキャスティングを探しましょう。

 インターネット以前は、英語のリスニングの素材として洋楽や2カ国語放送の映画や海外ドラマを素材で学習している人が多くいましたが、当然これらの素材にはビジネスの専門用語はあまり出てきません。仕事に関連するポッドキャスティングであれば、当然業界用語や専門用語も頻繁に出てくると思いますから、実践で使えるリスニング力が身に付きやすいわけです。

 特にポッドキャスティングが便利なのは、iPodのような携帯音楽端末に転送することで、通勤途中や移動中などスキ間の時間に聞ける点です。また、ポッドキャスティングは1つ1つのコンテンツが比較的短時間ですから、繰り返し聞くことも容易です。バックミュージックのつもりで聞き続けましょう。

 何度も繰り返し聞いているうちに、最初はほとんど聞き取れなくても、GoogleやMicrosoftなどの企業名や特徴的な単語は聞き取れるようになるのではないでしょうか。だんだん耳が慣れてくると、急に内容が分かるようになる瞬間が来ます。騙されたと思って続けてみてください。

 ご参考までに、筆者が利用しているのは「PodTech」のポッドキャスティングです。主にネット業界の方向けですが、気になる方は聞いてみるといいでしょう。このほかにも有名なポッドキャスティングサイトがありますので、記事の最後にまとめて掲載しておきます。

スロー再生を利用してみよう

 とはいっても、リスニングの勉強を始めたばかりだと「やっぱりネイティブのトークは早すぎて、何を言っているか分からなくてつまらない」という人も多いかもしれません。

 もちろん、ゆっくり喋っている別のポッドキャスティングの素材を探すという手もあるのですが、せっかく仕事に役立つポッドキャスティングの素材を見つけたのに、あっさりと諦めてしまうのはもったいないところです。

 そこで、そんな時にお勧めなのが「スロー再生」です。

 最近のMP3プレーヤーには再生速度を変換できる機能がついているものがあります。対応しているMP3プレーヤーをもっている人は、再生速度変換機能を活用して、ポッドキャスティングをスロー再生で聞いてみましょう。なお、現在のところiPodでは、オーディオブックのみがスロー再生に対応しており、ポッドキャスティングのスロー再生はできないようです。

 スロー再生に対応したMP3プレーヤーを持っていない人は、PCのプレーヤーソフトでスロー再生してみる方法もあります。手軽なのは、Windowsユーザーなら誰でも使える「Windows Media Player」です。「表示」−「拡張設定」から「再生速度の設定」を選択することで、簡単にスロー再生を利用できます。

st_dw02.jpg Windows Media Player 10の場合、メニューバーを右クリックして、「表示」−「拡張設定」から「再生速度の設定」を選択する
st_dw03.jpg 再生速度を設定するには表示されている「遅く(0.5倍速))」「標準」「速く(1.4倍速)」をクリック

 ソフトウェアによっては、あまりスローにしすぎると音声が低く変になってしまうこともありますが、スロー再生で英語を聞けばリスニングはかなり楽になるはずです。耳が慣れてきたら、通常の速度で聞いてみればいいと思いますし、逆にあえて高速再生でポッドキャスティングを聞くことで、さらなるレベルアップを目指すこともできます。

字幕付のオンラインビデオを聞いてみよう

 スロー再生で英語のポッドキャスティングを聞いても、やっぱり全く内容が分からないから楽しくもなんとも無い、という方もいるかもしれません。

 そんな方にお勧めなのが、日本語の字幕付のビデオを「聞く」方法です。例えば、米国で人気のビデオブログ「Rocketboom」では、すでに「ロケットブームジャパン」という日本向けのサイトが開設されています。

 日本語の字幕がついていれば、英語があまり聞き取れなくても内容が分からなくなる心配はいりません。しかもビデオブログの素材は短いものが多いですから、一度字幕を見ながらビデオを見て内容を理解し、今度は字幕を隠してもう一度聞く。ということを繰り返すのも効果的です。

 さらに日本語の字幕でも、英語が何を言っているか分からないのでストレスがたまるという場合は、英語字幕付のビデオ素材を見るという手もあります。例えば、NASAのサイトで公開されているビデオ素材は英語のナレーションと同時に英語の字幕が表示されますので、文字を追いながらリスニングをすることができます。

st_dw.jpg NASAの公式ポッドキャスティング

 なお、残念ながら、まだまだ字幕付のビデオ素材はそれほど数はありません。iTunes Storeのムービーで販売されている海外ドラマなどは非常に良い教材になりそうなものですが、いまだに日本では入手できないのも残念です。

 ただ、最近の動画共有サイトブームや、動画配信ビジネスの拡大を見る限り、今後ビデオの素材がインターネット上に増えてくるのは間違いないはずです。ぜひ興味のある分野のポッドキャスティングやオンラインビデオを探してみて、英語の学習に役立ててみてください。

筆者お勧めのポッドキャスティング提供サイト
名前 内容
CNN.com Podcasting いわずとしれたCNNのポッドキャスティング。ビデオポッドキャストもあります。
BusinessWeek Podcast こちらも有名なビジネスウィークのポッドキャスティング。
PodTech.net 本文中でもご紹介したサイト。IT業界の動向を知りたいならこちらがお勧め。Microsoftのブロガーとして有名だったRobert Scoble氏が転職したことでも有名です。
英語タウンポッドキャスティング 英語学習向けサイトですが、TIIME誌の話題を取り上げるポッドキャスティングも。初級から上級までコンテンツを選べます。
毎日新聞ポッドキャスト 英字紙「毎日ウィークリー」の記事をネイティブスピーカーが読み上げています。ブログに日本語の解説もあるので初級者にもお勧め。
Podcasting Juice 語学カテゴリ 上記の毎日新聞ポッドキャスト以外にも語学学習用の日本のポッドキャストがずらりと並んでいます。

筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

st_tokuriki.jpg

NTT、ITコンサルを経て、現在はアリエル・ネットワーク株式会社プロダクト・マネジメント室マネージャ。ビジネスパーソンの生産性向上のためのソフトウェアの企画・開発やコンサルティング業務に従事するほか、グループウェアやブログ、仕事術などに関する執筆・講演活動を行っている。ブログは「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com


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