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» 2007年01月31日 12時00分 UPDATE

デジタルワークスタイルの視点:目の前にある仕事こそが重要――作業に集中する3つの「居留守術」

作業を中断させるのはインスタントメッセンジャー、メール、そして電話――。目の前び仕事に集中するための「居留守術」とは? 最後の“奥義”とは何か?

[徳力基彦,ITmedia]

 前回、作業を予告して割り込み仕事を頼まれにくくする「作業予告術」をご紹介しましたが、このほかに割込みの要素はいくつもあります。お客さまやほかの部署からメールで質問が来るかもしれませんし、電話がかかってくるかもしれません。

 「今日だけは、本気で集中して作業しないと締切に絶対間に合わない!」と思っているときに限って、話の長い人からチャットが入ったり電話が入ったりするものです。

 そこで、今回は雑音をシャットアウトして仕事に集中するための基本テクニックを3つご紹介したいと思います。

とにかく作業に集中するための3つの居留守術

  • メールやチャットソフトを終了させる
  • 電話は留守番電話にしてしまう
  • 会議室を個人で予約して“1人合宿”

メールやチャットソフトは終了させる

 まず、最も簡単にできることはメールソフトやチャットソフトを終了させることです。特に、インスタントメッセンジャーのようなチャットソフトは、相手にもこちらのオンライン状態がわかります(1月24日の記事参照)から、向こうからメッセージを送られると無視するのがなかなか難しいものです。

 ひょっとしたらとても重要なメッセージが入るかも、と思う気持ちを押し殺してチャットソフトを終了させましょう。今、目の前にあるその仕事が重要なはずです。

 また、メールソフトを終了させるのも意外に効果的です。メールはそもそもこちらの状況が分からない非同期のコミュニケーション手段ですから、相手の起動状態も分かりませんし、メッセージを見たかどうかも分かりません。そういう意味では起動していても問題はなさそうなのですが、新しいメールを受信すると通知がポップアップする設定にしている場合、着信のたびにポップアップが表示されて気が散ってしまいますし、メールソフトの送受信を何気なくチェックしてしまう癖がある人もいるはずです。

 緊急のメールがないことを確認したら、とにかくメールソフトを終了させてしまいましょう。あとは1時間なり2時間なり集中して作業した後に、またメールソフトを起動させればいいのです。今、目の前にあるその仕事が重要なはず――ですから。

電話は留守番電話にしてしまう

 作業の割り込みをする手段として最も凶暴なものが実は電話です。

 メールや郵便のように、リアルタイムでやり取りしない非同期のコミュニケーション手段では、ある程度後回しにしても、相手にストレスを与えることはあまりありません。ですが電話の場合、かけている相手はあなたに「今すぐ」電話に出ることを期待している場合がほとんどです。しかもいったん出てしまったが最後、なかなか「今日は忙しいので明日にしてください」とは言い出せませんし、言い出せたとしてもあなたの作業や思考が中断されるのは避けられません。

 そこで、電話も“非同期”にしてしまいましょう

 要は、留守番電話にしてしまえばいいのです。携帯電話の場合にはマナーモードなどを使えば簡単に留守番電話をセットできると思いますし、会社の電話も別の人に不在と伝えてもらうように頼んだり、ボイスメールをセットしたりすればOKです。

 もちろん、その電話を完全に無視する必要はありません。留守番電話を入れてもらって、その内容を聞いてから反応を決めればいいのです。留守電が入ってなければ後でいい用事と判断できますし、留守電が入っていれば内容を聞いて、いつ折り返しするか判断できます。すぐに電話に出てしまうと瞬時に応答するほかありませんが、一度留守番電話を経由することで、メールと同じようにこちらが連絡のタイミングを選択できるようになるわけです。

会議室を個人で予約して“1人合宿”

 それでもやっぱり電話を回されたり、ほかの社員に席で質問されてしまって集中できないという人は、思い切って会議室に行ってしまいましょう。

 Biz.IDでも田口さんなどの合宿記事がありました(関連記事その1その2)。つまり、そうした合宿と同じように、誰にも邪魔されない環境を短期的に作ってしまうのです。1人で会議室を使うのが難しければ、チームのメンバーを誘って会議のフリをした会議室合宿もいいと思います。

 会議が多い会社で、会議室が滅多に空いてないので作業に使えないという場合は、近くのカフェや図書館など、落ち着いた環境で仕事ができるところを利用するという手もありです。とにかく電話などの割り込みから遮断できる空間に移動してしまうのです。

 最近はノートPCのバッテリーも長く持つものが増えてきていますし、無線LAN環境があるところも増えてきています。ノートPCさえあれば、オフィスの机と同じぐらい、もしかしたらそれ以上に快適な環境を確保することができるはずです。


 一度、邪魔が入らない環境で集中して仕事をしてみると、普段いかに頻繁に割り込みが入るのかを振り返るいいきっかけにもなります。仕事とは会社の自分の席でするものだという固定観念をそろそろ捨ててみてもいいのではないでしょうか?

筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

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NTT、ITコンサルを経て、現在はアリエル・ネットワーク株式会社プロダクト・マネジメント室マネージャ。ビジネスパーソンの生産性向上のためのソフトウェアの企画・開発やコンサルティング業務に従事するほか、グループウェアやブログ、仕事術などに関する執筆・講演活動を行っている。ブログは「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com


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