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» 2007年05月16日 12時55分 UPDATE

デジタルワークスタイルの視点:メーリングリストをもっと有効活用する3つのポイント

「今さらメーリングリスト!?」という方もいるかもしれません。しかし、チャットやグループウェアが苦手な方でもメールは使います。ポイントを押さえて利用すれば、もっと有効活用できるはずです――。

[徳力基彦,ITmedia]

 前回までは、プロジェクトやグループのコミュニケーションにチャットを活用する方法をご紹介しました。ただ、チャットソフトは企業によっては利用が禁止されていたり、チャットが苦手な人がメンバーにいるので使いづらいという方も多いかもしれません。

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 そこで、今回はチャットではなく、メールを使った情報共有の代表的な手段であるメーリングリストについて振り返ってみたいと思います。メーリングリストは、すでに10年以上も歴史があるツールになりますが、さらに有効活用するためのポイントをご紹介します。

メーリングリストをもっと有効活用するためのポイント

  • 目的別にメーリングリストを作る
  • 重要なメーリングリストにはフィルタを使わない
  • アーカイブにメーリングリストを使う

目的別にメーリングリストを作る

 まずメーリングリストを使う際に注意して欲しいのが、目的別にメーリングリストを作るという視点です。

 会社でメーリングリストを登録するとき、一般的には組織別のメーリングリストを作るケースが多いですが、業務プロジェクトでは必ずしもプロジェクトメンバーと組織が同一であるとは限りません。

 例えば、あるプロジェクトに参加している営業とエンジニアの部署が異なる場合、部署ごとにメーリングリストを利用してしまうと、異なる部署のメーリングリストにそれぞれ同じメールを配信することになります。かといって両方のメーリングリストに配信すれば、関係ない人にもプロジェクトのメールを送ることになってしまいます。

 そういった組織単位のメーリングリストでカバーできていない複数の相手にメールを送る場合に、宛先に「CC」を使って済ましている場合が多いかもしれません。ですが、CCだと返信時に漏れることもありますし、どのメールが誰宛てに送られたのか混乱する要因になります。

 プロジェクトの開始時など、メンバーと頻繁に連絡を取る必要があることが想定されるときは、早めに目的別のメーリングリストを作るようにしましょう。最初にどういったときに、どのメーリングリストを使うというルールを決めておくだけで、メールのやり取りを効率化できます――というわけです。

重要なメーリングリストに振り分け機能は使わない

 メーリングリストを立ち上げた後のメールの処理で注意すべきなのが、メールの振り分け機能。メーリングリストでは、送付元のメールアドレスやタイトルが固定されているので、メールソフトの振り分け機能を手軽に活用することができます。

 ここがポイントなのですが、もしそのメーリングリストが現在あなたの業務で最も重要なプロジェクトの場合は、あえて振り分け機能を使わないことをお勧めします。メーリングリストのメールを特定のフォルダに振り分けた場合、そのメールを読むにはそのフォルダを開くことが必要になります。そうすると、当然受信トレイに比べてチェックするのが後回しになりがちです。

 特に、受信トレイを空にすることでメール処理を効率化している方は、振り分け機能を使うとメールのチェックフローの流れが悪くなるので注意してください(2006年8月の記事参照)。

 もちろん、未読メールを一覧できる機能がついているメールソフトであれば、比較的手軽に振り分けられたメールもチェックできますが、重要なメールこそ受信トレイ経由で確実に処理する癖をつけておいた方がかえって処理が効率できると思います。

アーカイブにメーリングリストを使う

 一方、振り分け機能を使うと便利なのが、アーカイブ的に利用するメーリングリストです。例えばプロジェクトメンバーで参考になる競合企業の記事をシェアしたい場合や、メンバーの営業日報などをシェアしたい場合を考えてみましょう。

 こういった情報は、グループウェアを使ったり、ソーシャルブックマークなどのWebサービスを使う手もありますが、ツールを使う時間的余裕が無かったり、外部サービスの利用が禁じられていたり、費用をかけられないなど経済的な問題があったりする時もあると思います。そこで、メーリングリストを使ってみましょう。

 使い方は簡単で、該当の目的用にメーリングリストを1つ設置し、メンバーはそこにメールを投稿するだけです。こういったアーカイブ目的のメーリングリストの情報は、当然すぐに読む必要はありません。1日に処理するメールが多かったとしても、アーカイブ用のメールを自動的に振り分けておけば、メール処理が効率化できるはずです。

 参考記事のメーリングリストであれば、メンバーがリサーチや情報収集をする際にチェックすればよいでしょうし、営業日報のメーリングリストなら会議の前や、週のレビューなどをするときにまとめてチェックしましょう。もちろん、個人で取っているメールマガジンや、情報収集のための社外のメーリングリストも同様に処理すると時間が効率的に利用できます。

 振り分け機能を利用すると、緊急でないメールは受信トレイから外せますので、受信トレイに届く、より重要で緊急の対応が必要なメールに集中できるというわけです。

 メーリングリストというと、使い古された機能のように思うかもしれませんが、使い方次第でメールの処理を効率化できる点がたくさんあります。ぜひ一度、メーリングリストの使い方を見直してみるといいでしょう。

筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

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NTT、ITコンサルを経て、現在はアリエル・ネットワーク株式会社プロダクト・マネジメント室マネージャ。ビジネスパーソンの生産性向上のためのソフトウェアの企画・開発やコンサルティング業務に従事するほか、グループウェアやブログ、仕事術などに関する執筆・講演活動を行っている。ブログは「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com


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