“イベントデビュー”で寂しい思いをしないための方法デジタルワークスタイルの視点

前回、オンラインで募集しているオススメイベントを紹介しましたが、いざ“イベントデビュー”したとしても、知らない人も多くてなかなかコミュニケーションできないケースも少なくありません。そんな寂しい思いをしないための方法をご紹介します。

» 2007年08月01日 16時56分 公開
[徳力基彦,ITmedia]

 前回、オンラインで募集しているオススメのイベントを紹介しました(7月25日の記事参照)。でも、イベントに参加するだけだと、ほかの参加者と話すきっかけも探しにくいかもしれませんし、思ったように知り合いは増えないかもしれません。

 もし参加者にブロガーが多いイベントであれば、ブログを活用することで、初めて参加するイベントでも少し気楽に参加できるようになります。そこで今回は、ブログを活用して、イベントで寂しい思いをしないで済むポイントを紹介しましょう。

イベントで寂しい思いをしないためのブログ活用術

  • 参加表明
  • 参加者チェック
  • ネタの仕込み

参加表明

 なぜイベントで寂しい思いをするのか分析すると、自分の知り合いが少ないことが上げられます。「あのイベントに参加しようよ」などと、友達同士で誘い合えばいいのですが、忙しいビジネスパーソンであればそうした連絡も忘れがちです。

 そうしたお誘いの連絡が面倒な人でも、もしブログを持っていれば、イベントに参加することをあらかじめブログに書くことで、友人をはじめとした読者に「このイベントに参加する」という表明ができます。

 この「参加表明」は、読者に対してイベントに参加することを知らしめるための行為ですので、当然のことですが、イベントの前日になって表明するとあまり効果は期待できません。できれば、なるべく早くイベントを申し込み、申し込んだその日に“参加表明する”のがお勧めです。

 主催者がブログでイベント告知をしている場合は、そのブログにトラックバックを打つのもアリです。ほかの参加者も、主催者の告知記事経由での申し込みは多いはず。告知記事のトラックバックにあなたのブログ記事があれば、それが読まれる可能性もあります。

 こうすることで、ほかのイベント参加者があなたの参加を知る可能性がちょっぴり増えるわけです。仮に告知記事にトラックバックが打てなくても、イベントに参加することを自分のブログに書いておけば、その記事を読んで、あなたの知り合いが参加するかもしれません。会ったことのないブログの読者が、そのイベントに参加するきっかけになるかもしれません。

 別に長い記事を書く必要はありません。たとえば「Biz.IDのブログメディア研究会に参加します」程度で構いませんので、お試しあれ。

参加者チェック

 ブロガーでなくてもできることは、イベントに参加するほかのブログをチェックすることです。主催者がブログを書いている場合には、そのブログの過去記事をいくつか見てみることで、過去のイベントの様子が分かるでしょう。過去のイベント参加者のブログ一覧などが掲載されていれば、そのイベントにどういう人が参加しているのか調べる手がかりにもなります。

 主催者がブログを書いていなくても、ブログ検索サービスでそのイベント名で検索をしてみてください。ブログを書いている人の参加率が高いイベントであれば、過去の参加者の感想が見つかるはずです。

 これらの記事に軽く目を通しておけば、少なくともイベントに参加している何人かは、オンラインではあるものの事前に“会っている”ようなものです。初めて参加するイベントで、知っている人が誰もいなくても少しは参加しやすくなるでしょう。

 ある程度参加者のブログを読んでおけば、当日することは簡単です。とりあえずは、ブログを書いていた人を見つけて、名刺交換をしてみましょう。とはいえ、初対面の相手と話す際に一番難しいのは、何と言っても最初の会話のツカミです。

 事前に相手のブログを読んでおけば、相手と名刺交換をする際に、ブログを読んで気になったことを質問したり、印象に残ったことを話題にすれば、会話のハードルも少し低くなるはずです。ブログの事前チェックによって相手の興味や趣味がある程度想像でき、全く初対面の相手よりははるかに楽に会話ができるはずです。

ネタを仕込む

 最初にお伝えした「参加表明」を実践していれば、イベント当日にその効果が出るかもしれません。主催者の人はあなたのトラックバックをもとに、あなたのブログに目を通してくれているかもしれませんし、あなたのブログの読者が、あなたを見つけて話しかけてきてくれるかもしれないわけです。

 事前にブログで質問ネタなどを仕込んでおけば、自分から話しかけなくても質問されるかもしれません。自分のブログで「必ず質問する」と書いておけば、無理やり質問せざる得ない状況になって、結果的に会場でのコミュニケーションに役立つこともあるでしょう。いずれにせよ、きっかけ作りに一定の効果があることは間違いありません。

 ブログは、インターネット上のツールですが、ブログがネットワークを広げてくれるのは何もインターネットの中に限ったことではありません。インターネット上でブログを書くことで、リアルでの出会いにも大きな波及効果が見込めます。上手に活用してください。

筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

 NTT、ITコンサルを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。情報共有ソフトウェアの企画や、コンサルティング業務に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク(AMN)設立時からブロガーの1人として運営に参画する。2007年7月にAMNの取締役に就任。最新のネットツールや仕事術に関する複数の執筆・講演活動も行っている。

 個人でも「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com」など、複数のブログを運営するなど幅広い活動を行う。著書に「デジタル・ワークスタイル」「アルファブロガー」などがある。


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