次なる課題は「人の顔」。いきなり難易度が上がった感じである。「では隣の人を写真に取って、イラストにしてみましょう」。写真をそのままトレースするだけでは、味のあるイラストにはならない。ただ、だからといってゼロからデフォルメされた構図も難しい。「特徴的な部分を拡大・縮小してみましょう」とヒラヤマさん。人物写真からイラストを作るコツ――だそうだ。
まず目、鼻、口など、その人の特徴的な部分をカット。適当に拡大してまた貼り付ける。こうした作業を繰り返すことによって、ちょっとつぎはぎな感じではあるが面白げな写真ができあがる。このつぎはぎ感というか切り貼りした感じを、さきほどのクローンのレイヤーを作成して、トレースすることでイラストっぽい絵に仕上げていくのだ。
お互いに撮影した顔写真を取り込み、さっそくデフォルメ作業を開始。人の顔をいじるのは抵抗があるが、お互い様。「これってある意味侮辱ですよね(笑)」などと、参加者からは笑い声も出た。デフォルメした写真をトレースし、思い思いの線を引き、色を乗せていく。タブレットにペンを当てて、ガシガシこすって色をなじませたり、思いつかないような色を使ったりと盛り上がった。
nettaboさん作の「四元さんイラスト」ができ上がるまでを写真で追いかけてみよう。
元画像の四元さん。笑顔が可愛いらしい女性だ。
nettaboさん、どうやら四元さんの目に注目した様子。なぜか3つ目に……。
少し目を離していたら、いつのまにか5つ目に。どれだけ目に特徴を感じたのだろうか。
できあがり直前。なんと舌まで付いてしまった。うーむ、面白い! 完成画像は後ほど。
モデルの四元さんにも舌を出してもらった。結構似てるかも!?
数十分後、それぞれが描ききったイラストを披露。「カワイイ!」「これはちょっとカッコいいですね」「それはない(笑)」「こ、これは……」。文章では、とても伝えきれないようなコメントが飛び交った。「今回の講座で、少しでも絵を描く楽しさを知ってもらえたらうれしいです」。講座終了後、ヒラヤマさんはそう語り、アイティメディアを後にした。
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