社内の「あの人とあの人が仲がいい」を視覚化――ビジネス顕微鏡コクヨ「RESONANCE FIELD 2.0」

自分の部署はまだしもほかの部署との交流はおろそかになりがち。あの社内有名人とは直接話せなくても、あの人と仲がいい人が周りにいないだろうか――そんなことをチェックできるのが「ビジネス顕微鏡」だ。

» 2008年07月14日 22時29分 公開
[鷹木創,ITmedia]
首にかけているのが「ビジネス顕微鏡」

 会社では、自分の部署はまだしもほかの部署との交流はおろそかになりがち。社内の有名人とコンタクトを取りたくても、初対面の恥ずかしさのあまり気後れしたりしてしまう人も多いだろう。

 あの社内有名人とは直接話せなくても、あの人と仲がいい人が周りにいないだろうか――そんなことをチェックできるのが「ビジネス顕微鏡」だ。7月15日、16日の2日間、東京・霞ヶ関ビルディング18階のコクヨオフィスシステム(KOS)でデモンストレーションする。

 このビジネス顕微鏡は、日立製作所が開発した名札型端末。社員証ホルダーのような形状で、首からかけて利用する。赤外線センサー、3軸の加速度センサー、マイクセンサー、無線通信デバイスなどを搭載しており、各所に設置する専用アンテナに反応。利用者の行動をトレースする仕組みだ。

 ポイントは、このビジネス顕微鏡をかけた利用者同士の行動もチェックできること。水平・垂直方向約30度、距離2メートルの範囲で、対面しているほかのビジネス顕微鏡を検出できるので、例えば上司に相談しに行く部下の行動パターンなどを見える化できるというわけである。

 細かな動きも検出するため、その利用者が能動的に相談しているのか、それとも受動的に相談を受けているのかも分かるという。「例えば、能動的な相談の場合はビジネス顕微鏡が細かく動く。受動的な場合は動きが少ない」(KOS)という。

 こうして検出したデータはグラフ化することも可能。このグラフを見て、どの部署の誰が、あの部署の誰と仲がいいか分かるのだ。社内でコミュニケーションをしたいと思っている現場のビジネスパーソンだけでなく、「うちの部署のものは、ほかの部署とちゃんとコミュニケーションをしているのか」と考えている管理者にもおすすめかもしれない。

(左)接した回数が多いほど色が濃くなる。チームごとに放射状に表示した。(右)これは各チームでのコミュニケーションを図形で表示。きれいな正八面体になると、上司と部下の縦のコミュニケーションだけでなく、部下同士の横のコミュニケーションもとれていることになる

(左)今度は利用者の時間帯別行動を分析。利用者が能動的に相談しているのか、それとも受動的に相談を受けているのかも分かる。(右)フロア内での行動も分かる

 なおプライバシーの問題も配慮して、目的によっては個人が特定できないようにデータ化することも可能だという。

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