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» 2008年09月26日 12時00分 UPDATE

「正しい」怒り方、教えます:反感を買わない、効果的な怒り方 (1/2)

怒るべき場面でいざ怒ったら、相手が納得しなかった。かえって場の雰囲気を乱した――など“怒り損”になる恐れがあります。相手を納得させる、失敗しない怒り方には幾つかのポイントがあるのです。

[平本あきお(構成:房野麻子),ITmedia]

 怒った方がいい場面には、「権利を守る時」「自分を奮い立たせる時」「本気さを伝える時」の3つがあります。


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 けれど怒ることで相手や周りの反感を買ったりしたら、怒った効果が出るどころか、怒った本人の信頼を失いかねません。そこで失敗しない怒り方のポイントを、質問形式をまじえ解説してきます。

みんなの前がいい場面、1対1がいい場面

Biz.ID 怒り方のコツみたいなものはあるのでしょうか。例えば、みんなの前で怒るのか、別室に呼んで1対1で怒るのか。また、ともすればネチネチと、怒っているのか嫌みを言っているのか分からない人がいますけど、どういう怒り方がいいでしょうか?

平本 まず、大事なことが2つあります。1つは、怒る目的を自分で明確に意識していることです。もう1つが場に与える影響。2つを意識して怒ってください。

 怒ったことで余計、場を乱したとなると、それは不適切ですね。怒ることで、部下が「可能性を信じていいんだ」とか「もっと真剣にやらなきゃ駄目なんだ」と思うこと、場が引き締まって、みんなが頑張ろうという雰囲気になることが目的です。怒る目的をちゃんと分かった上で怒ってください。ややもすると、イライラして怒って、ますます部下に嫌われて能率が落ちることがあります。そういう場合は怒り以外の方法を使ってください。

 1人をみんなの前で怒ることが、全員に対するメッセージになる場合もあるので、みんなの前で怒った方がいい場合もあります。全体的にだらけた雰囲気が漂っている時は、明らかに態度がひどすぎる1人を、みんなの前でガツンと怒る。周りは、その人が怒られていることに対して納得しますよね。そして「そうか、オレらもチンタラやっていたら駄目だな」と自覚を持ってくれます。

 しかし、みんなは真剣にやっているにも関わらず、1人が場を乱しているとしたら、その人だけ呼んで怒ってください。そうしないと、せっかくやる気になってるのに、その1人を怒ることで沈んだ雰囲気になってしまいます。ほかの場所でガツンと怒って、その人が反省してやる気のある状態で戻ってくると、ほかの人たちに対してもプラスの影響を与えられます。

 大事なのは、怒る目的と場に与える影響を考えて怒ることです。

ヤクザが怖いのは、言行が一致しているから

Biz.ID 大声で怒った方がいいんでしょうか。

平本 私は大声を出すことではなく、いかに本気さを伝えるかが大事だと思います。声が大きくても、真剣さが伝わっているとは限らない。怒っても、「またかよ」みたいに思われている場合もあります。静かに小さい声で冷静に怒ることはできますよね。

 私はよく、コングルエントに怒ってください、と言っているんです。コングルエントとは、自分の考えていること、言ってること、やっていること、感じていることが一致した状態です。

 例えば、仕事を任せてくれないくせに、「君を信じてるんだよ」と言われても、信じられるわけがないですね。大きい案件を任せようとしてるし、可能性があると感じてくれているし、お客さんにも「彼に期待かけてるんですよ」と紹介してくれる。そういう態度で「本当に君には可能性があると思って言ってるんだよ」と言われると一致感(コングルエント)がありますね。

 ヤクザが怖いのはコングルエントだからですね。言っていること(「てめえ金返せ」)、考えていること(「てめえ殺すぞ」)、やっていること……コングルエントだからすごく怖いし、伝わるんですよ。

Biz.ID 時間的な長さはどうですか? 気にした方がいいですか。

平本 ええ。その時に100パーセント出し切って、後は引きずらない方がいいですね。ネチネチしたら駄目です。声が大きくなきゃいけないことは全くないけれど、言いたいことがあったら本気で言って、その時に出し切る。そして終わった後は、また普通に話してほしいですね。

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