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» 2008年10月17日 00時32分 UPDATE

シゴトハッカーズ:新しい挑戦には“恐怖”が伴うのだ (1/3)

ついつい新しいことに挑戦できず、挑戦しない理由を考えてしまいませんか? その心理学的仕組みと、対策法を達人の2人が実体験から解説します。

[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]
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大橋さん、佐々木さん、ついつい新しいことを始めるのをおっくうに感じてしまって、昨日と同じことをやって今日を流してしまいます。どうしたらいいでしょうか?


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人には恒常性(ホメオスタシス)という機構が備わっており、なるべく「今までの自分」をキープする方向に引きずられます。従って、そもそも新しいことをするのには向いていないわけです。とはいえ、外部環境は刻々と変化していきますから、ずっと同じ自分でいることは良い選択とはいえません。

 グラスに入った水をトレイに載せて運ぶことを想像していただきたいのですが、あまりに急いで運ぼうとすると水がこぼれてしまいます。そこで、ゆっくりと慎重に運ぶことで、多少はこぼれたとしてもその大半を運ぶことはできるでしょう。新しいことを始めるというのは、グラスに入った水を別の場所に移すのに似ています。急に動かすとコップからこぼれ、貴重な水が失われるので、「もうこぼすのはゴメンだ」ということで、現状にとどまってしまう。それが、少しずつゆっくりと動かすことで、気づいたら別の場所に来ている(=新しいことを始めている)ようになるわけです。

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あわててはいけないと。ゆっくりゆっくり。そして気づいたら、新しいことをしていた、というのが理想というわけですね。そのためには、例えばセミナーに行って一念発起ではなく(それでもいいけど)、何かいいやり方があるのでしょうか?


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新しいことというのは、それ自体が魅力的に見える場合もあって、とりあえず試したいという強い衝動に駆られることもあるのですが、これがあまり長く続きません。というのも、新しいことを試してしばらくたつと、それはもう新しくなくなるからです。

 現代の人は特に、新しいことをたくさん試す機会を持っているのですが、その分、すぐにやめてしまっている経験も多く持っています。そのため「新しいことを試しても、すぐにやめたくなるんだよね」という記憶が定着してしまって、それで「新しいことを試すのがおっくうになる」という心理が生じるのだと思います。やや抽象的ですが、対応策としては、一気に新しいことを始めて、一気にその魅力を食べ尽くさないことだと思います。

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やはり少しずつ取りかかる……ということでしょうか。でもその“取りかかる”のが難しいと感じている人も多そうです。


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「取りかかる」というのとは少し違いますが、私は最近iPhoneを買いました。しかし、なるべくすぐにいろいろなことをしないようにしています。最初は、電話機能ばかり使っていました。少しずつ取りかかるというよりも、少しずつ楽しむという感じです。

 やろうと思っていたことはいっぱいあるので、それを長く伸ばすようにしています。新しいツールを試すときなども(例えばGoogle Chromeなど)最近は、ブックマークを移行したり、特定のページだけを見るようにするなど、「少しずつ取りかかる」というより、「試すことを自分に制限する」ようにします。すると、継続的に試したいことが残っているので、なかなかやめる気にならないのです

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