意外と考えられてないのは社内での周知です。
「自分は朝型が好きなので、朝8時から来て夜はなるべく早く帰りたい」という人でも17時ころにまだバリバリやっている社員を残して「お疲れさまでしたー」と帰るのはちょっと気が引けるものがあるでしょう。トータルの勤務時間は変わらないにもかかわらず……。
そこでうちの会社では社内SNSを使い、毎日今日の自分の作業予定を書くようにしています。こんな感じです。
【8:00】 ←出勤時刻
【島田】【A案件開発】4h ←PM名、案件名、予定作業工数
【神田】【B案件開発】4h
本日16時半ころに上がらせていただきます。 ←文句があれば早く言え
こう宣言しておけば、17時くらいに「え!? ○○君、帰っちゃったの!?」ということがない、というより書込みに気がつかなかった人の責任です。
フレックスは合理的・理性的に考えれば優れた制度です。とはいえ、やはり自分より仕事ができる人が自分より長い時間仕事をしているのを横目には帰りにくいものです。その辺の心の機微はくみ取る必要があります。
そこはやはり先輩が積極的にフレックスを利用して見せる必要があります。ただ、フレックスは、単にラッシュを避けて楽をしたり、平日の昼に映画を見たりするラッキーな制度ではありません。仕事がたくさんある時はしっかり詰めて仕事をする、ということも含めて先輩が上手に活用している、という手本を見せるのが最も重要です。
結局、フレックスについて多くの人が勘違いしているのは、それを経営者から社員への報酬だと思っているところです。
経営者は「たまには早く帰らせてあげる」という認識でフレックス退社を認め、社員は「申し訳ないけど取らせていただく」という意識で申請したりします。
これはまったく誤りで、フレックスの本質は労働リソースの最適配分を一番状況を分かっている社員本人に任せる、ということです。フレックスは権限委譲の1つなのです。
その認識の元に制度を作り、社員の意識を高めていかないとフレックスは形だけの骨抜き制度になってしまうか、ただ勤務時間が短いだけの組織になってしまうと思いますね。
※この記事は、誠ブログのそろそろ脳内ビジネスの話をしようか:フレックスは本気でやらなきゃ機能しないより転載、編集しています。
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