連載
» 2013年08月28日 11時00分 UPDATE

あなたの話の9割は相手に伝わっていません:どんな場合でも反対意見を言う (1/2)

一般的に、あの人は「頭のいい人だ」というのは、かなりの部分はイメージである。物事の2面性を生かしてどんな場合でも反対意見を出す工夫をすることで、思慮深く知的な人に思われるようになる。

[松本幸夫,Business Media 誠]

集中連載「あなたの話の9割は相手に伝わっていません」について

ks_book01.png

本連載は、松本幸夫氏著、書籍『あなたの話の9割は相手に伝わっていません』(アスコム刊)から一部抜粋、編集しています。

「自分が思うのと、全然違うかたちで伝わってしまっていた」「丁寧に話しているつもりなのに、相手を怒らせてしまった……」そんな経験は、誰でも1度はあるのではないだろうか。

実は、その原因の多くは相手にあるのではなく、自分自身が作ってしまっているのだ。そういう人はこれからも相手を怒らせたり、自分の言いたいことを伝えることができないままだろう。

本書では「相手に伝わらない」あるいは「相手を怒らせる」などの、伝わる話し方ができない人の問題点を指摘し、具体的にどんな言葉で話せばいいのかなど、今すぐに簡単に出来る改善策を詳しく解説。話し方で損をしてきたと悩んでいる人、また、相手にもっと気に入られたいと思う人にも役に立つ1冊だ。


著者プロフィール:

松本幸夫(まつもと・ゆきお)

執筆とセミナーでの講義をメインに活動するコンサルタント。スピーチドクター、NPO法人認定日本プレゼンテーション協会認定マスタープレゼンターの肩書きも持つ。NHK、その他テレビへの出演実績多数。

セミナーは好評で、全国で年間200回以上も行う。リピート率は高く、92%を超えている。

話し方以外のメソッドも定評があり「最短でできる人をつくる」をモットーとして、人材育成をはじめ、タイムマネジメント、交渉、プレゼンテーション、営業術など、さまざまな分野の研修や執筆活動を行っている。


反論することで一目置かれる存在になれる

 あの人は「頭のいい人だ」というのは、かなりの部分はイメージの問題である。というのは、私の知っている周囲の10人くらいの人を思ってみても、例えば英語ならTOEIC900点以上などという人がそのとおりに見えるかというと、必ずしもそうではない。

 ところが「あの人900点取ったらしい」というウワサ話などを聞いた後に“そういう目”で見ると、賢そうに見えてくるから不思議だ。ということは、「あの人すごいらしいよ」という評判にあたるものを、あなたが周囲にそれとなく示していくことができれば、「あの人は頭がいい」というイメージになっていくということである。

 話し方を工夫することで知的な人に思われるためには、「どんな場合にも反論してみる」という方法がある。例えば、会議でほとんど賛成に決まりかけたときに、

「すみません。私は反対です!」

と、堂々と言ってしまう。

 物事には二面性があるので、どんなにいい意見であったとしても反論することは可能だ。少なくとも中の一部分については、反対意見というのを言えるはずである。

 ここでいったん、物事に二面性があることを簡単に説明しておこう。

 古い話だが、評論家の大宅壮一氏は、新聞社に意見を求められると「賛成の意見がほしいのかね、反対のがほしいのかね」と尋ねて、それによって発言を変えていたという。

 つまり、物の見方はどの立場から見るのかで「180度違う」ものである。例えば「6」を逆さまにしたら「9」にも見える。どちら側から眺めるのかで、必ずしもこちらが「100%正しい」とは言えなくなる。どんなにいい薬であっても、食べ物でも、摂りすぎたら害になる。100%「正しい」「よい」ということはない。立場や程度にもよる。

 このように、物事はアプローチによって、正解が異なるどころか正反対にまでなってしまうことがあるのだ。ゆえに、二面性は探せば必ずあるはずである。

 さて「どんな場合も反論する」の話に戻そう。反論は、ときには「屁理屈」に近くなるかもしれない。しかし、毎回やっていると「あいつはユニークだ」「あの人は、考え方が違う」「頭がいい」という評価へと変わってくる。

 また、ひとりだけで反論するのは勇気も必要だ。なので、くり返して行っていくうちに、人前で話す「勇気」が養われ物事に動じなくなるという副次的なメリットもある。

 慣れてくると、まだ考えが煮詰まっていないうちに、とにかく「それには、反論があります」と言ってしまうのである。すると、指名されて立ち上がるあいだに、反論を考えることも可能になってくる。

 「出たとこ勝負」だとしどろもどろになってしまうので、段階を踏んでいってほしい。つまり、会議なら事前に資料やテーマによく目を通して、とにかく「反対意見」を言えるように練習しておくのである。

 はじめは「反対!」「異論があります」と言うことそのものに、プレッシャーがかかる。しかし、なんでもかんでも反論していくうちに、「あの人、ほかの人とは違う」というイメージができてくる。そうしたら、あとは少しずつリラックスしてくる。余裕ができたら、傍観するのもよい。

 少なくとも、周囲があなたに「一目置く」くらいになるまでは、くり返し、人と違うことを言い続けてみよう。すると、今まではあなたを軽く見ていた人からも、注目されるようになるはずだ。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ