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» 2013年11月01日 22時00分 UPDATE

小型化+クラウド連携強化:「ScanSnap“一強”の状態を崩し、シェア20%狙う」――エプソン、A4ドキュメントスキャナ3製品を発表

エプソン販売がA4ドキュメントスキャナのラインアップを刷新。コンパクトボディとアプリの新機能で使い勝手が向上しており、ライバルのScanSnapシリーズへの対抗意識を強めている。

[池田憲弘,Business Media 誠]

3万円台からのメインストリーム向けモデルなど3モデルを投入

photo 左から「DS-560」「DS-510」「DS-860」

 エプソンは11月1日、卓上型A4ドキュメントスキャナのラインアップを刷新し「DS-510」「DS-560」「DS-860」を発表した。2013年11月14日より順次発売する。DS-510とDS-560は従来モデル(ES-D350)比で約46%の小型化を果たしつつ、26枚/分のスキャン速度を確保しており、フラグシップのDS-860は300dpi時に60枚/分のスキャンを行える。各モデルの価格と発売日は以下の通りだ。

エプソンドキュメントスキャナ新製品の概要
モデル名 直販価格(税込み) 発売日
DS-510 3万9980円 2013年11月14日
DS-560 4万4980円 2014年1月下旬
DS-860 12万6000円 2014年2月初旬

エントリーモデルに初のWi-Fi対応機種を追加

photo 無線接続に対応しない「DS-510」

 DS-510はUSB接続に対応するエントリー向けモデル。センサーをCCDからCISに変更したことで読み取り速度を向上させつつ、ボディも小型化している。本体サイズは297(幅)×152(奥行き)×154(高さ)ミリで、重量は約2.5キロとなった。

 A4タテの読み取り速度は300dpi時がカラー、モノクロともに両面26枚/分、センサーはカラーCIS×2、光源はRGB3色LED、光学解像度は600dpi、読み取り階調はRGB各色16ビット入力/8ビット出力だ。ADFは両面読み取りに対応し、給紙容量は50枚(名刺15枚/ハガキ20枚)だ。

 最大原稿サイズはA4、USレターサイズ、リーガルで、厚さ1.24ミリ以下のプラスチックカードにも対応する。複数枚の原稿が重なって紙送りされることを防ぐ超音波重送検知機能も従来機種から引き継いだほか、サイズが混在していても同時にセットして取り込めるようになった。

photophotophoto 従来モデル「ES-D350」(右)とのサイズ比較

 出力フォーマットはJPEG/TIFF/Multi-TIFF/PICT/BMP/PDFなど。TWAINドライバのEPSON Scan、ユーティリティソフトのDocument Capture Proが付属する。Document Capture Proもバージョンを刷新し、操作の手順が少ない「簡単モード」を採用したほか、スキャン原稿をOCR処理し、データをMicrosoft Office形式のデータに変換して保存可能になった。EvernoteやSugarSyncといったクラウドストレージにも保存できる。

 オプションのネットワークインターフェイスユニット(DSBXNW1)を使えばパネル操作でスキャン作業を行えるほか、有線LANでネットワークに接続すると、同一ネットワークセグメントにあるPCを最大100台まで登録して、データの保存などが行える。

 DS-560はIEEE802.11b/g/n準拠の無線LANに対応したほかは、DS-510と同様の仕様となるが、Android/iOS専用アプリ「Epson DocumentScan」を利用した無線LAN経由でのスキャンが可能だ。解像度やカラーといったスキャン設定、スキャンの開始といった操作を端末から行え、スキャンデータの回転やページの編集も行える。本アプリは2014年1月から無償で提供される予定だ。対応OSは両製品とも対応OSはWindows XP/Vista/7/8、およびMac OS X 10.5.8以降。

photophoto 無線接続に対応する「DS-560」(写真=左)。オプションのネットワークインターフェイスユニット(写真=右)

フラグシップモデルは両面60枚/分のスキャン速度を実現

photo フラグシップモデルの「DS-860」

 フラグシップモデルのDS-860は両面60枚/分のスキャン速度(300dpi時)が特徴で「自炊のヘビーユーザーや銀行、官公庁、自治体といった大量の伝票/帳票スキャンに向く」(同社)としている。

 本体に「スキャンナビパネル」を搭載し、付属ソフト「Document Capture Pro」でサイズや解像度、保存形式などの設定を登録した「ジョブ」を、本体のパネルに9パターンまで保存でき、番号を選択して実行することで一括処理できる。紙分離ローラーの大型化などによりスキャン時に紙に与えるダメージを軽減したのもポイントだ。このほか、原稿内容に基づく傾き補正機能も利用できる。

photo 本体右側にスキャンナビパネルを備える

 主な仕様はA4タテの読み取り速度は300dpi時がカラー、モノクロともに両面60枚/分、センサーはカラーCIS×2、光源はRGB3色LED、光学解像度は600dpi、読み取り階調はRGB各色16ビット入力/8ビット出力だ。ADFは両面読み取りに対応し、給紙容量は80枚(名刺30枚/ハガキ30枚)だ。

 本体サイズは300(幅)×166(奥行き)×158(高さ)ミリで、重量は約4キロ。インタフェースはUSB 2.0。対応OSはWindows XP/Vista/7/8/Server 2003/Server 2008/Server 2012。Mac OSには対応しない。

「ScanSnap“一強”の状況を崩したい」

photo エプソン販売 BP MD部 部長の鈴村文徳氏

 同日開かれた記者会見では、エプソン販売 取締役販売推進本部長の中野修義氏が「個人向けドキュメントスキャナは、本を裁断してスキャンする“自炊”ニーズが縮む一方で、タブレットやスマートフォンなどのデバイスとの連携が今後増えていく」とし、無線LAN対応モデルを投入した背景を述べた。

 同社のスキャナ事業は写真向けのフラットヘッドスキャナがシェア1位を取っているものの、ドキュメントスキャナはPFUのScanSnapシリーズに押されている状況だ。「今後はドキュメントスキャナ、特にビジネス用途の製品に注力していく」(セイコーエプソン LP・SCN事業推進部部長 山崎英雄氏)という。ラインアップを拡充し、フォトスキャナで培った画像処理技術をドキュメントスキャナにも適用する構えだ。

 販売戦略について、エプソン販売 BP MD部 部長の鈴村文徳氏は「今後はスマホ連携や用紙削減などといったポイントをアピールし、店頭展示も強化して幅広い層に製品を訴求していく。これまでPFUのScanSnap1強だった市場にくさびを打ち込みたい」と意気込みをアピール。販売目標は現状のシェア6%から、2013年年度でシェア20%を目指す(鈴村氏)という。

photophoto ハードウェアやラインアップ面を強化するとともに(写真=左)、ソフトウェア面から製品の使い勝手を向上させたという(写真=右)
photophoto 同社のスキャナラインアップ(写真=左)、新製品のターゲット層(写真=右)

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