今や、ビジネスパーソンの必需品ともいえるスマートフォン。メールやスケジュールをリアルタイムでチェックでき、すきま時間にちょっとした調べものもできてしまう。アプリストアにもビジネスカテゴリーが用意され、便利なアプリが続々と登場している。
普段、何気なく使っているアプリだが、実際のところ、どれだけ時短に貢献しているのだろうか。本企画では、3種の人気アプリについて、“体を張って”時短効果を検証してみた。
スマホを使っているのなら、アプリを駆使して「余裕」を手に入れたい。今回、検証に使ったのは、指紋認証機能を備え、端末内のデータをしっかりガードしてくれる富士通端末「ARROWS NX F-02G」だ
今回、時短効果を検証するのは次の3つのアプリだ。
- 「全国タクシー配車」:スマホを使ってタクシーを呼ぶアプリ。今、自分がいる場所を自動でタクシーに伝えてくれる
- 「CamScanner」:紙の資料やホワイトボード、看板などを撮影すると、その文字をスキャンしてテキスト化するアプリ
- 「netprint」:スマホ内のファイルを、全国のセブン-イレブンのマルチコピー機でプリントできるアプリ
検証方法は以下の通りだ。
- 外出先でプリント:「自宅に戻る」V.S.「netprint」
- 見知らぬ街でタクシー探し:「歩いて探す」V.S.「全国タクシー配車」
- 張り紙の文字情報を記録:「手書きでメモ」V.S.「CamScaneer」
- スマートフォン NTTドコモ「ARROWS NX F-02G」
- 地図(タクシー探しで活用)
まずは「netprint」からスタートだ。このアプリは、セブン-イレブンにあるマルチコピー機で、スマホやタブレットの中にあるデータをプリントできるサービスだ。外出先で、急ぎで取引先に渡す資料をプリントしなければならないとき、打ち合わせの配布資料に急な変更があってプリントし直す時など、さまざまなシーンで役に立つ。
今回は、駅に着いた時に配布資料の変更が伝えられ、プリントし直すことになったシーンを想定。「家に帰ってプリントし直した場合」「netprintを使った場合」のそれぞれにかかった時間を比べてみた。
まずはアプリを使わず、自社に戻ってプリントするパターンを試してみよう。
自宅の最寄り駅からわずか2駅、乗車時間5分で到着する駅の改札。ここで「プリントし直して」と頼まれたと想定
まず自宅の最寄り駅に戻る。この時点で15分経過していた。乗車時間は5分でも、電車がくるまでの時間や駅構内の移動にけっこう時間がかかり、どんどん時間が経過していく
自宅にたどりつき、プリントを開始。結局30分が経過していた。これから取引先へと向かうため、同じ道をまた走ることになる。むだな時間とむだな電車賃がかかる
さすがにこれは時間的にも金銭的にも辛い。取引先に頭を下げてプリントさせてもらったほうがいいかもしれない……。
「netprint」を使うとどうだろうか?
同じ駅の改札でアプリの「netprint」を開く
初回利用時にはユーザー登録をする必要がある。もっとも氏名、ふりがな、電話番号、メールアドレス、ユーザーIDを登録し、パスワードを決める程度なので、すぐにログインできる(画面=左)「ファイルをプリント」を選択(画面=右)
スマホ内のフォルダからファイルを選ぶ。ここが少々面倒くさいが、メールの添付ファイルを保存しているのなら「Download」を選べばOK。ファイルを選択すると予約番号が発行される。なお、「docx」形式のファイルは非対応ででエラーが出てしまう。PDFファイルはOKだ(画面=右)
近くのセブン-イレブンを発見。スマホの地図を見ればすぐに探せる
店内のコピー機で「ネットプリント」を選択し、1枚60円でプリントができた。ここまででなんと「16分」。もちろんこのまま取引先に向かえばいい
一応、セブン-イレブンでプリントした場合(左)と、自宅でプリントをした場合(右)を比較。自宅プリントのほうが印字が濃いが、netprintでも十分だ
試した結果、外出先でのプリントは「自宅プリント」よりも「netprintr」のほうが14分も早かった。自宅プリントの場合は、戻る時間が加わるので、さらに不利になる。
ただ「netprint」は、ファイル形式が非対応の場合がある点、そして1枚60円とコストがかかる点がつらい。特にコストは20枚となれば1200円、100枚なら6000円となってしまうので、ふだん使いにはできそうもない。
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