この連載は西松眞子著、書籍『仕事ができる人はなぜハンカチを2枚持っているのか?――1秒で相手の心をつかむ「気くばり」の習慣』(日本実業出版社)から抜粋、再編集したものです。
・靴を磨くときは、靴底まで磨く
・“ありがとう”より“うれしい”を口にする
・こだわりは語らない
・着る服は名刺として選ぶ
仕事ができる人は、上司や取引先、同僚、部下など、接する相手にさりげなく好印象を与える達人だったりします。その秘訣は「ちょっとした気くばり」にあります。
あいさつの仕方、持つアイテムのちがい、会話のチョイス……。ほんの小さなことの積み重ねが、相手の信頼を勝ち取り、結果としてほかの人と差がつくものです。
本書では、イメージコンサルタントの第一人者としてこれまで数多くのエグゼクティブ層を指導してきた著者が、「ワンランク上の気くばり」の身につけ方を教えます。
突然の雨に降られたとき、近くにあったカフェで雨宿りをしていました。窓際から外を見ていると、道行く人たちが、傘を広げて歩くのが見えます。女性たちの明るい色や花柄の傘が通り、そのあとに二人の男性ビジネスパーソンが通りました。
傘をさしているだけなのに、ひと目でほかのビジネスパーソンとの違いが分かり、エグゼクティブらしい雰囲気があったのです。1人は濃紺の長傘、もう1人は黒の折り畳み傘で、持ち手が革でした。
そのあと、どのような人がどのような傘を持つのか気になって、雨宿りのあいだ、傘チェックばかりしていました。女性がビニール傘を持っていると、ファッションまで安っぽく見えてもったいないなぁ、とは思っていましたが、男性はビニール傘の人が多かったので、あまり気にしていませんでした。
しかし、男女を問わず、傘をさす姿を客観的に見ると、傘はファッション以上にその人を引き立たせるものであることに気が付きました。
ある旅館に泊まったときに、小こ 雨さめが降っていたので、傘を貸してもらったことがあります。浴衣にどてら、という「ザ・温泉地スタイル」でそぞろ歩きをしていたら、別の旅館の宿泊客のご一行とすれ違いました。
その人たちも同じようなどてらスタイルだったのですが、相手の旅館が用意していた傘はしっかりした長傘で、センスの差は歴然でした。同じラフないでたちなのに、相手の宿泊している旅館がうんと格上に思えました。
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