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» 2015年11月27日 12時00分 UPDATE

アスクルやトリドールが取り組んだ社内コミュニケーション改革とは? (1/2)

11月12日にITmedia ビジネスオンライン編集部が開催したセミナーにおいて、アスクルのオフィス改革や、「丸亀製麺」などを運営するトリドールの社内SNS導入プロジェクトが紹介された。

[ITmedia]

 ITmedia ビジネスオンライン編集部が主催するセミナーイベント「好業績企業に学ぶ企業コミュニケーション戦略」が11月12日に開催。オープニングの基調講演では、アスクル 執行役員でBtoBカンパニー ファニチャー事業本部 事業本部長の野中勉氏が、同社のオフィス作りについて紹介した。

「お客様のために進化する」の企業理念の下、コールセンターをオフィスの中心に

アスクル 執行役員の野中勉氏 アスクル 執行役員の野中勉氏

 アスクルはオフィス用品通販として1993年にオフィス家具・文具総合メーカーであるプラス株式会社の新規事業としてスタート。その後カタログ通販を軸に展開し、家具やオフィス作りサービスを新たに展開するなどオフィス用品通販のパイオニアとして業界をリードしてきた。今では、介護・医療施設のほか、MRO用品と言われる建設や研究現場などで使われる消耗品にまで販売を拡大している。2012年にはYahoo! JAPANの協力のもと一般消費者向けに日用品ネットショップ「LOHACO」(ロハコ)を開始するなど、いまや通販ビジネスのトップカンパニーとなった。

 アスクルでは「お客様のために進化する」という企業理念をオフィス作りにも取り入れている。同社において本格的なオフィス作りが始まったのは、本社を東京都文京区から東京都江東区へと移転を行った2001年から。物流センターに同居する形で本社事務所(辰巳オフィス)を構えた。そしてオフィスの中心にコールセンターを置き、顧客の声が波紋のように全社に広がり、商品のご要望やサービスの改善をスピーディーに行えるようにイメージした、同心円状のレイアウトを採用した。

 もう1つ特徴的なのは倉庫の高い天井空間を生かし、オフィスの上部を横断する「ブリッジ」と呼ばれる空中通路を設けたことである。ここからはオフィス全体を見渡すことができるので、ご来社した顧客がブリッジを歩くだけでアスクルの企業理念や企業文化を直接体感してもらえる場所となっていた。

オフィスの至る場所にさまざまな情報を掲示

 ところが、2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、辰巳オフィスが被災。これ以上、この場所で事業を継続するのは不可能になってしまった。

 そこで震災直後に「新本社移転プロジェクト」を立ち上げ、半年後の2011年9月に現在の本社である豊洲オフィスに移転。ここでも基本的には辰巳オフィスの考え方を継承。それと同時に、顧客の生の声が聞こえ、臨場感のあるビジネスを実践する場、というコンセプトを掲げオフィスを「live market center」と名付けた。

 それを体現すべく、来客スペースをオフィスの中央部に置き、リアルな顧客の声が常に聞こえるレイアウトとした。そしてカフェやオフィスの数カ所にデジタルサイネージや掲示板を設置し、日々の顧客の声や社内情報、自社のメディア掲載や宣伝広告などを掲載することで、社内の情報共有とコミュニケーションの活発化を図った。同時にオープンなミーティングスペースを増やし、いつどこでもコミュニケーションが取れる環境とした。

 さらには、オフィス内に家具ショールームを設け、実際に顧客が訪れて体感してもらえる場を作った。通常の営業とは別に、年2回のカタログ発刊期にあわせ新商品を中心に展示内容を見直し、「家具新商品展示会」を実施している。展示会では来場した顧客にさまざまなアンケートを実施し、どれが一番良いと思ったかなど、顧客に投票してもらうようにした。「遊び心でお客さまも投票してくれるが、実はそれが貴重なお客さまの声として次の提案活動に生きている」と野中氏は強調した。

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