出世する人は、数年先の「あるべき姿」を見ている銀座で学んだこと(1/4 ページ)

» 2015年12月14日 08時00分 公開
[桃谷優希ITmedia]

1年先、2年先、3年先の「あるべき姿」を持っている人は毎日の仕事が輝き、持たない人はただの作業に追われている人です(ジャック・ウェルチ)

 「スケジュールの調整が難しい。今週も来週も忙しいし……」というビジネスパーソンも多いのではないのでしょうか。しかし、そんなせわしない毎日のなかでも、出世してきたビジネスパーソンは「将来を考えるための時間」を作っているようです。

将来を想像する時間

 若いころは365日のうち、350日は全国や海外を飛び回っていたという建設業のA社長。「労基法ってなんとやらって会社だったし、むしろ会社の金であちこち飛び回れるなんて楽しくて仕方がなかった」とおっしゃいます。

 出張の楽しみは? とお聞きしたところ、意外な答えが返ってきました。多くの人は「現地での食事」を挙げられると思いますが、A社長の楽しみは「ご当地物件を見ること」。

 「出張に行くたび、この建物は“ベッピンだ”とか“ブサイクだ”と品定めをしながら歩いて回ったよ。独立したら真っ先に買いに行けるよう購入予定リストを作ったり、会社を建てる場所も真剣に考えていたなあ」と話していました。

 仕事はきちんとこなしながら遠くない未来を考える時間を作っていたというAさん。出張の際は必ず本屋へ行くのが習慣だったそうです。

 「今は携帯電話があれば、地図も一瞬で出せるけれど、昔は違った。だから、本屋で地図を買って、自分が買おうと思った土地にマルを付けて『独立1年目に購入』などと書いていた。オレみたいな勉強嫌いな人間でも社長業を無事にできていて、こうして銀座で飲めるのは社員のおかげ。だから、社員にも“未来を考える時間”を作るように話しているよ」と、言っていました。

(写真はイメージです)
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