テクノロジーが世の中の常識を覆す――。そんなことは誰に言われるまでもなく、現代人にとっては当たり前の概念だろう。
現代において世の中を変えた革新的テクノロジーといえば、インターネット(やソフトウェア)を始め、パーソナル・コンピューターや携帯電話、SNS(ソーシャルネットワーク)などがある。
そうした革新的なテクノロジーとアイデアは、既存システムにとって脅威となる。例えば「Skype(スカイプ)」の普及だ。2003年に北欧で生まれたこのアイデアは既存の電話通信を変え、インターネットやソフトウェアの爆発的な普及に伴って、2013年までに1日に20億分間の通話を扱うまでになった。
そして気がつけば、2014年には通信大手が牛耳ってきた既存の国際コミュニケーション市場の4割を担うまでに成長している。つまり国際通信市場で、10分のうち4分はスカイプが使われていることになる。スカイプの普及は通信分野の常識を根底から覆していると言っていい。
そして今、新たに既存システムを変えてしまいそうな存在として注目されている動きがある。世界の金融分野で最近話題になっている「FinTech(フィンテック)」だ。フィンテックとは、「Finance(ファイナンス)」と「Technology(テクノロジー)」をくっつけた造語で、簡単に言うと、金融分野のテクノロジーという意味になる。
ロンドンからニューヨーク、シリコンバレーから香港やシンガポールまで、フィンテックの熱は今、世界を駆け巡っている。そしてフィンテックは2016年、これまで以上にその注目度が高まるとみられており、ビジネスパーソンにとって見逃せない分野となるはずだ。
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