就職活動を再点検せよ(2/4 ページ)

» 2016年06月08日 06時30分 公開
[増沢隆太INSIGHT NOW!]
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企業選びのミス

 ネット就活の影響で、エントリーだけなら理論上無制限に応募可能です。ネット就活の実態を知らないマスコミなどは、「1人で200社も応募する今の就活は異常」などと騒ぎますが、エントリーだけなら就活ナビを使えば200どころか1万でも2万でも可能でしょう。もちろんそんなことには全く意味がないし、何でもかんでもエントリー数さえ増やせば根性で成果が出てくるというようなものではありません。

 むしろ応募においてしっかりと企業を選んでいるでしょうか? 最近はどんな就活セミナーでもB2B企業にふれないものはないと思いますが、それはちゃんとやっていますか?

 応募先がすべてB2C企業だったり、そもそもB2B企業を知らないようであれば、結果が出ないのではなく、ルールも分からずに「就職活動というゲーム」に参加しているようなものです。

 B2Cに代表される、超有名企業や超人気企業であれば、大学名を問わず採用は過酷を極めます。メガバンク、マスコミ、商社、日本中で知らない人がいないほどの有名メーカーがこれに当たります。有名メーカーの「有名度」を計るのは簡単です。テレビでCMをやっているかどうかです。ここ10年以内程度でそれなりの知名度があるというのは普通、ほぼテレビCMのおかげといえます。何より自分がなぜその会社を知ったかをたどれば良いでしょう。世の中の人も大体は同じ尺度でその企業を認知しているのです。

 いわゆる大手企業の象徴ともいえる東証一部上場企業だけで2000社近い企業があり、それ以外の上場企業、未上場大手、外資と合わせれば、それだけで万単位の企業があります。中小企業やベンチャー企業を合わせ、200万とも400万ともいわれる会社があります。そのわずか1%にも満たない企業「だけ」に集中すれば、何百社応募しようと自ずと不利な戦いになるのは必然です。

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