高級ランドセルの土屋鞄、「ラン活」人気でシステムダウン

» 2016年07月01日 15時22分 公開
[ITmedia]

 ランドセル市場が過熱している。高級革製品を販売する土屋鞄製造所は7月1日、来春入学用の小学生向けランドセルの注文受付を開始したが、店舗やWebサイトに注文が殺到、朝から電話やサイトがつながりづらい状態になった。午後3時現在も解消されていない。

システムダウンした土屋鞄製造所のWebサイト

 土屋鞄は、専属職人による手作りランドセルであること、使い心地や丈夫さに優れていること、高級革製品のブランド力を生かして素材に力を入れること――などを売りにしているメーカー。価格は安くても5万円、高いものだと10万円を超えるが、「子どもに良いランドセルを使ってほしい」「自分も使っているブランドを子どもにも贈りたい」という親や祖父母の思いから人気を集めている。

「職人の手作り」と質をアピールする高級ランドセル(写真は「牛革 プレミアム」)

 少子化や保護者の高級志向などを背景に、ランドセル市場は近年盛り上がりを見せており、市場規模は2010年の350億円程度から、16年には600億円程度へと拡大。子どものためにランドセルを用意することを表す「ランドセル活動」を略した「ラン活」という言葉もSNS上で生まれるほど、保護者の“争奪戦”が過熱している状態だ。

 なお、同じく高級ランドセルメーカーとして有名な鞄工房山本も、20日の発売初日にシステムダウン。店舗にもランドセルを求める客で行列ができ、23日には奈良本店、銀座店、表参道店の全店舗を当面臨時休業する旨が発表されている。

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