さて、これまで売り場を拡大した商品を紹介してきたが、逆に、縮小してしまった商品もある。その筆頭がガムだ。読者の中にも、年々ガムの売り上げが落ちているという報道を聞いたことがある人もいるだろう。下のグラフを見てほしい。
確かに、ガムの売り上げは年々減少している。筆者のようなコンビニの現場を知っている人にとっては、グラフを見ずともコンビニの棚を見ればガムが売れているかそうでないかが分かる。
実は、コンビニの棚にはさまざまな配置がありそれぞれに意味がある。下の図は、現在のコンビニの平均的な棚の形だ。
特に、棚の端を押さえている「エンド」と呼ばれる部分はお客さんの目に付きやすく、売り上げを左右する重要なポジションだ。中でも、レジ前のエンドは「ついで買い」を誘発しやすい最も重視される場所である。長い間、この「一等地」を占領していたのがガムである。
これまではガムがエンドの8段前後を占領していたが、最近ではグミやタブレットタイプの清涼菓子にその地位を脅かされつつある。グミやタブレットはアメと同じカテゴリに入れられていたが、ガムと同等の価値を示してきたことでその陣地を広げてきた。
筆者が観察をしたところ、多くのコンビニでエンドにガムを置いているところが減ってきた。5割前後といったところだろうか。いずれ、エンドから追い出される日もそう遠くないのかもしれない。
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