初任給「学歴別」廃止 技能など考慮 ラックが導入17年4月1日入社の新入社員から

» 2017年03月21日 11時49分 公開
[ITmedia]

 ITコンサルティングやシステム開発企業のラックは3月21日、新卒採用の初任給制度を「学歴別」から「技能経験考慮型」に変更すると発表した。優秀な人材の獲得と、新卒採用者が業務の最前線で活躍するまでの期間の短縮を目指す。

ラックが「学歴別初任給制度」の廃止を発表

 ラックはこれまで、新卒採用者の初任給を学歴に応じて決定していた。2016年度の新卒入社者の初任給は、専門学校・短大・高等専門学校(高専)卒で26万6300円、大卒で29万4900円、修士了で30万8800円、博士了で30万8800円以上だった(年俸制を採用/前払い退職金を含む)。

2016年の初任給実績

 このような学歴別初任給制度では、専短高専卒の社員が入社後短期間で実績を上げた場合、給与面での適切な評価を与えにくい。そこでラックは「人材採用を強化し、優秀な人材が集い成長できる企業を目指す」とし、学歴別初任給制度を廃止。17年4月1日入社の新入社員から「技能経験考慮型初任給制」を導入する。現行の大学卒業者の初任給を基準に定額とし、これに加えて業務能力や専門能力に応じて初任給額を増額する。

 初任給額の増額の対象となるのは、「IT競技会などでの成績優秀者」「高度情報処理技術者資格保有者」「スポーツ大会などでめざましい成果を残し、優秀なチームを率いたリーダー」「日本国内での活動にとらわれない取り組みを行われたグローバル人材」。

 「優秀な若者が活躍できる場を提供し、次世代の日本を担う技術者の育成に取り組むことで、日本の産業の成長と健全なIT社会の実現に寄与する」という。

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