なぜ浅田真央が好かれ、安藤美姫は嫌われたのか赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2017年04月13日 12時50分 公開
[臼北信行ITmedia]

 女子フィギュア界の国民的ヒロイン・浅田真央選手が引退を表明した。4月12日に行われた記者会見では白いジャケット姿で約50分間、報道陣の質問に応じ「フィギュアスケートはどんな存在か?」との問いには、「私の全てがスケート中心の生活だったので、本当に私の人生です」。最後のあいさつでは目に涙を浮かべながら言葉を詰まらせ、「新たな目標を見つけて笑顔で前に進んでいきたい」と締めくくった。

 これまで浅田選手が築き上げてきた栄光の歴史は文句なしに素晴らしい。2010年のバンクーバー冬季五輪で獲得した銀メダルを含め国際大会で手にした総メダル数は21個(金=12個、銀=7個、銅=2個)。これらの功績は彼女が引退した後も決して色あせることなく後世に語り継がれていくだろう。

 ここまで数多くの人に愛された日本人フィギュア選手はいない。実際に浅田選手が10日深夜に自身のブログで引退の意思を明らかにした直後、各マスコミは次々に速報を流すなどしててんやわんやの大騒ぎになった。翌11日にはテレビ朝日が午後7時から浅田引退の特番を放送。NHKを含め各放送局のニュースもほぼトップ扱いで報じ、万人に愛された国民的ヒロインの引退を惜しんでいた。

 フィギュア界だけでなく各界の著名人たちも浅田選手の引退について続々とコメント。その影響力の高さを改めて証明する形にもなった。

 そんな浅田選手の引退を日本中が惜しむ中、もう1人の元女子フィギュアスケート選手の存在を忘れてはいけない。浅田選手よりも3歳年上の安藤美姫さんだ。ネット上でもスーパースターの浅田選手と対照的に安藤さんは多くのネットユーザーたちから引退した今も、その一挙一動に対して何かとイチャモンが付けられるほどに嫌われている。

 浅田選手がキラ星のごとく輝いているスターなのに対し、安藤さんは女子フィギュア界OG選手の中で不人気投票をしたら1位になりそうなくらい世間の支持率が極端に低い。浅田選手がこれだけ多くの人に愛され、逆に安藤さんは敬遠されがちなのは一体なぜなのか――。対照的な2人の背景を追ってみた。

浅田選手はブログで引退を表明した(出典:浅田真央オフィシャルWebサイト)
       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.