東京23区の隅っこに住むならどっち? 成増VS. 千歳烏山一見地味な街(駅)対決(1/3 ページ)

» 2017年06月12日 07時15分 公開
[小林拓矢ITmedia]

編集部からのお知らせ:

本記事は、書籍『駅格差 首都圏鉄道駅の知られざる通信簿』(著・首都圏鉄道路線研究会、SBクリエイティブ)の中から一部抜粋し、転載したものです。


 東京23区は、行政区域では市町村ではなく「特別区」というものである。市に準ずる基礎的自治体であり、行政サービスなどはそれぞれの区が行っている。サービス内容については各区でばらつきがあり、待機児童が多い区などもあるものの、基本的には横並びである。

 だから、特例を除き、どこの区に住んでいてもだいたい同じようなサービスが受けられる。例えば、ごみ収集袋。23区以外では有料のところも多く、かつ市町村によって値段が違うのだが、23区にはそういったものはない。そのほかに新聞も、23区ではすべて東京本社版の最終版を読むことができる。『朝日新聞』や『読売新聞』は、23区以外でも最終版を読める地域もあるが、『産経新聞』にいたっては23区でないと最終版を読むことはできない。最終版の締切時刻は、午前1時15分だと言われている。

 特別区は、市町村に比べて権限が小さい一方、そのぶん各区で均等なサービスが受けられるだけではなく、地方の市町村に比べても行政サービスがよい場合が多い。鉄道も23区が、とは一概に言えないが、都心に近い地域のほうが終電は遅い傾向にある。

 また、23区に暮らしていることで、仕事を見つけやすい、という場合もある。住所に「市町村」が付いていると、「ちょっと遠いな」と23区にある企業の採用担当者からは思われる可能性があるからだ。やはり、23区のメリットは多い。しかし、家賃は高い。

 そこで、23区の隅っこに暮らそう、と考える人もいるだろう。23区の隅っこで、ちょうどよさそうな街で探すと、板橋区にある東武東上線の成増駅と、世田谷区にある京王線の千歳烏山駅がある。

東京23区の隅っこで暮らすとしたら、成増駅と千歳烏山駅どちらがいい?
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