だからミニストップの「ハロハロ」は売れている、知られざる“実験力”水曜インタビュー劇場(シャリシャリ公演)(1/6 ページ)

» 2017年06月21日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 そろそろ「ハロハロ前線」が北上しそうである――。

 「な、なんだよ。『ハロハロ前線』っておかしいでしょ」と思われたかもしれないが、こちらは大真面目である。ミニストップが発売しているスイーツ「ハロハロ」に前線があることをご存じだろうか。毎年4月下旬に販売して、気温上昇とともに売り上げが伸びていき、30度を超えるとピークを迎えるのだ。

 桜前線は「3月下旬に九州南部に上陸。その後北上して、5月上旬に北海道に」と言われているが、ハロハロ前線はちょっと違う。桜前線と同じように、西の店舗から売れ始めるが、気温が低くなる北の店舗から終売が始まるのだ。例えば、首都圏の店舗では8月に入ると「さあ、ジャンジャンバリバリ売っていくぞー!」と書き入れ時になるわけだが、東北の店舗は違う。「そろそろ氷の季節は終わりだね。次は肉まんだね」と機械の入れ替えが始まるのだ。

 ハロハロを食べたことがないという人に、ここで簡単にご紹介しよう。「ハロハロ」とはフィリピン版の“カキ氷”のことで、ミニストップが1995年に日本人向けにアレンジして発売したところ、たちまち大ヒット。その後も順調にファンを増やし、2015年は過去最高の売り上げに。発売してから22年が経つ、ロングセラー商品なのである。

 ミニストップにはエースで4番のソフトクリームが存在しているので、ハロハロは少し目立たないかもしれない。しかし、期間限定商品としてしっかり結果を残していることから、“代打の神様”といった存在なのだ。そんなハロハロは、どのようにして開発しているのか。発売当初のフレーバーは2種類だったが、2017年は7種類に。開発の舞台裏について、同社で広報を務めている山盛雅美さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

ミニストップ「ハロハロ」の売り上げが好調
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