日本のMMA(総合格闘技)人気が相変わらずパッとしない。フジテレビ系列で7月30日に午後7時から放送された総合格闘技イベント「RIZIN 2017 夏の陣」の平均視聴率がビデオリサーチ調べ(関東地区)で6.3%にとどまった。
同時間帯では最下位。フジテレビ側は表向きで「健闘した」との見解を示し、まだ育成中の番組として今後の成長に期待する向きを示した。それでも実際のところ平均視聴率がたったの6.3%しか取れなかった事実は、やはりフジテレビ関係者に大きな衝撃を与えたようだ。
同局中堅クラスの1人は「2ケタは難しかったにしても最低ラインで平均8〜9%台は取りたかった。しかも放送時間帯で最下位というデータはちょっと致命的かもしれない」と嘆いていた。筆者は同様の本音を多くのフジテレビ関係者から耳にしている。ゴールデンタイムの放送で平均視聴率6.3%の数字に対し、もし強がりではなく本当に心の底から「健闘した」と思っている関係者がいるとしたら、フジテレビの先行きは他人事ながらとても心配だ。
しかも当日の中継で瞬間最高視聴率は冒頭の8.9%。この数字は単に前番組『サザエさん』を見ていた視聴者がそのままチャンネルを変えなかっただけとの見方が圧倒的だ。それだけに前番組で『サザエさん』が放送されていなかったらRIZINの平均視聴率は、もっと悲惨な結果につながっていただろう。
フジテレビ側はかつて自局で放送して人気が爆発したPRIDEやK-1のように、RIZINをドル箱コンテンツとして育て上げ、視聴率低迷の起爆剤としたいと考えている。だから年末を含め定期的に節目の大会を中継し、再び日本の総合格闘技熱を高めようという狙いがある。
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