RIZINの事情に詳しい、ある男性はこのように語った。
「RIZINの中継は今のようなスタイルのままだと大幅な視聴率向上などまず期待できない。出場選手の家族がタレントであることばかり強調したり、昔は有名で強かったものの今は全盛期をとうに過ぎている選手を無理矢理リングに呼んでみたり。色物の連発ではいい加減、意図を見透かされて視聴者も離れていく。
ただフジテレビは視聴率獲得に必死になっているから、客寄せパンダの要素を作り上げなければコア層以外の一般視聴者からの数字は取れないと踏んでいるから、そう簡単に今のサーカス路線は崩せない。
RIZINの運営側も本音としては純粋に試合だけで客を集め、中継の視聴率も稼ぎたい。でも米国を拠点とするUFCなど資金力豊富な超一流のMMA大会に一流選手のほとんどを奪われ、オファーをかけようにも強豪選手は見向きもしてくれない。
だから中継契約を結ぶフジテレビの意向にはNOと言えないところに、RIZIN側の弱さがある。先日の大会もさいたまスーパーアリーナに1万7730人が集まったというが、過去の大会で招待券のばら撒きが話題になっていることを考えれば今大会も怪しい」
本来ならば規模の大きいRIZINは日本のMMA人気を再燃できる可能性を持つ大会となるはずだが、こうした複雑なマイナス要素が絡み合って、かつてのPRIDEやK-1のようなムーブメントは引き起こせずにいる。
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