なぜ「トクホ」はシニアよりも若者に人気なのかスピン経済の歩き方(1/4 ページ)

» 2017年10月31日 06時00分 公開
[窪田順生ITmedia]

 先日、興味深いニュースが流れた。働く人たちの間で「朝トクホ」なるものが定着してきているというのだ。

 サントリーが発表した「健康と飲料レポート2017」によると、働いている人の58.6%が、朝に何かしらのトクホ飲料を購入しているという結果がでている。その理由としては「トクホの飲用を習慣づけたいから」と「効率的に健康に気をつけられるから」ということらしい。

 そう聞くと、体脂肪に頭を悩ますおじさん世代や、血圧を気にかけたシニア世代がこぞって買い求めているイメージを抱くかもしれないが、意外にもこの動きを後押ししているのは、「20〜30代」だという。

 同じレポート内におさめられた「トクホ飲料飲用率」をみると、性別年代別で男女ともに20〜30代の飲用率が顕著に上がっているのだ。例えば、昨年の調査では39.6%だった20代男性が今年は51.4%、20代女性も36.8%から44.5%とグーンと上がっている。

 しかも、これらの20〜30代の男女の飲用率は40代以降のどの年代よりも高くなっているのだ。

 そう聞くと、なぜここにきて若い世代の「トクホ人気」に火がついたのかということに首を傾げる方も多いだろう。いろいろな要素があるだろうが、これには3つの要因が大きいのではないかと思っている。

photo トクホが若者から人気の理由とは?(出典:サントリー公式Webサイト)

新刊、出ました!

 ITmedia ビジネスオンラインの人気連載をまとめた書籍『バカ売れ法則大全』(SBクリエイティブ)を発売しました。本連載「スピン経済の歩き方」の人気記事を加筆し、掲載しています。

 また、ITmedia ビジネスオンラインで掲載していない書き下ろしの記事を掲載しているほか、特別インタビューとして、『1行バカ売れ』の川上徹也氏、『新・観光立国論』のデービット・アトキンソン氏にもご登場いただきました。お近くの書店やECサイトなどでどうぞ。

 →『バカ売れ法則大全』(SBクリエイティブ)


       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.