年収を3倍にした、常見流の5カ条常見陽平のサラリーマン研究所(2/3 ページ)

» 2018年02月23日 06時00分 公開
[常見陽平ITmedia]

逃げ道は用意しておこう

(1)笑顔のあふれる円満退社で、退路をつくれ!

 よく「独立するからには退路を断て!」という話があるが、これは正しいのだろうか。よっぽどの才能がある人の話だし、あとで美談化されていたりもする。フリーランスはなんせ、生き残らなければならない。そのために、勤務先との関係は良好にしておいた方がよい。仕事をもらうため、さらには「出戻り」ができるようにするためだ。

 なお、「リクルート出身者が、独立して活躍している!」という話をよく聞くが、会社を辞めて活躍する人たちは、会社員時代に構築したネットワークがあるし、さらには古巣を含めそこから仕事をもらっているからだ。

 人材ビジネスやWebビジネスで独立した人たちは、どれだけリクルートグループや、出身者から仕事をもらっているんだろうとたまに驚愕(きょうがく)する。というわけで、逃げ道を用意しておこう。退路はつくれ!

(2)「断らない力」と「断る力」 最初は仕事にまみれ、その後は仕事を選ぶ

 約10年前に勝間和代ブームがあった。その中でも『断る力』(文春新書)はベストセラー、代表作として知られている。

 この本が出た頃から、私は「断らない力」を提唱してきた。結局、最初は行動の「量」が意味を持つのである。行動量が経験を増やし、仕事の質を上げていく。有益な情報の量だって増える。出会いの数だって増える。何より、自分にとっての「これだ!」と「これじゃない!」という判断基準が作られていくのだ。

 もちろん、健康を害するほど働いてはいけない。だんだん「このままでいいのだろうか」と思うようになる。「断る力」はそこから発揮すると良い。そのうちに、「予約のとれない高級すし屋」状態になるとフリーランスは最高だ。仕事をするだけで感謝されるし、自分の得意な分野の仕事ができるし、乱暴には扱われないようになるのだ。

 まずは「断らない力」。その後、「断る力」だ。

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