連載
» 2018年03月23日 06時45分 公開

常見陽平のサラリーマン研究所:イメチェンのチャンスが来た 服を捨てよ、町に出よう! (1/2)

もうすぐ4月。新しい期が始まる。イメチェンのチャンスだ。異動、昇進・昇格などにより、イメチェンがマストという人もいるだろう。そんな人たちにオススメしたい本がある。

[常見陽平,ITmedia]

 昔、家族の職場に「なんだかな」という人がいたそうだ。

 転職してきて、数カ月たってから、突然、髪の毛が増えたのだという。要するに、かつらをかぶったのだ。なぜ、転職のタイミングに合わせなかったのだろう……。そう、イメチェンは、何かの変化の機会にするべきなのである。コンプレックスを隠すためのものなら、なおさらだ。

 新しい期が始まる。イメチェンのチャンスである。異動、昇進・昇格などにより、イメチェンがマストという人もいるだろう。そういえば、会社員時代、この時期は営業に異動した人がスーツを買いに行ったり、若くして出世した人がそれなりの年齢に見えるように「若作り」ならぬ「老け作り」に勤しんでいたりしたことを思い出す。

まもなく4月、新年度がスタートする。ビジネスマンはイメチェンのチャンスだ! まもなく4月、新年度がスタートする。ビジネスマンはイメチェンのチャンスだ!

残念なビジネスマンのタンスの中身

 この時期に、イメチェンをしたいと思っている読者諸君にピッタリの本が現れた。境野詢子氏の『背景「オトナ理系男子」さま、“着づかい”のコツお教えします』(ワニブックス)である。タイトルが長くてびっくりしたが、この題名そのまんまの内容が分かりやすく書き綴られている。

 著者の境野氏は個人向けのスタイリングアドバイザリーサービスを提供している。名刺なし、広告なし、ホームページなし、オフィスなし、ファッション業界の肩書きなし、クチコミのみに徹した形で、顧客との信頼関係と特別感を強みにビジネスを展開している。

 その彼女のノウハウが惜しげもなく公開されたのが、この本だ。「薄毛を武器にしろ」「白髪は隠さず、むしろ武器とする」「靴ひもを毎回しめなおそう、毎回靴べらを使おう」など、いちいち具体的かつ、使えるノウハウが紹介されているし、後半ではオーダーという上級テクまで提案されている。

 個人的に、最も刺さったのは実は第1章である。ワードローブマネジメントに関するこの章は、服の整理整頓を提案している。

 簡単なことのようで、これは大事な一歩ではないか? そう、オシャレじゃない人は、実は無駄に服を持っていたりするのだ。クローゼットの中に、服があふれてしまっているものである。しかも、自分の今の仕事や、体型に合っていないものを長期保有している。もっとも、株なら長期保有していれば価値が上がるかもしれないが、服はよっぽどのブランドものや限定品でない限り、価値は上がらないのだ。着ることのない服は、タンスの肥やしにしかならない。

 気付けば、時代を感じさせる年季の入ったものだらけになっている。ましてや、体型に合わないものは着ないし、着たところで似合わない。

衣服が時代を感じさせる年季の入ったものだらけになってはいないか? 衣服が時代を感じさせる年季の入ったものだらけになってはいないか?

 著者の境野さんは、ワードローブの中身と現状のライフスタイルとのかい離状態を問題視する。まずは各アイテムの「仕分け」を提案する。現役で使えるコンディションかどうかを厳しくチェックして「現時点で着ない」と判断したら即刻処分することが大切だ。「いつか着るかもしれない」の「いつか」はたいていやってこないのだ。

 着眼点はサイズ、現状の立場、今の気持ち、着心地、時代遅れのものなどだ。それは即刻処分だ。着る頻度が高いお気に入りのものも、逆に傷みが早くなるので、見た目がくたびれたらすぐ交換する。1着買ったら、1着捨てるくらいの勢いでいくと、クローゼットのリバウンドも防ぐことができる。

 このようなワードローブマネジメントが私にとって最も響いたポイントだ。これは、読書家たちが提唱する本棚分析にも通じるものがある。次に読むべき本は本棚を見ればよく分かる、と。もっとも本の場合は、いつか読み返す可能性があるが、服の場合はなかなか着ないものである。だから、捨てるのは正しいのだ。

 ビジネスパーソンは忙しいがゆえに、ついついワードローブマネジメントが無頓着になってしまう。特に、体型が変わっていたり、役職が変わると必要とされる服は変わったりするのにもかかわらず、である。気付けば、似合わない服を着てしまっていないか。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

職種特集

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -

Digital Business Days

- PR -