「+メッセージ」なぜ開発? 3大キャリアが異例の共同会見LINEとの違いは(2/4 ページ)

» 2018年04月10日 16時19分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]

LINEへの対抗意識は?

photo 「+(プラス)メッセージ」は「LINE」への対抗意識はないという

――「+メッセージ」は「LINE」に対抗して開発したのか。

NTTドコモ スマートライフビジネス本部 藤間良樹担当部長: 「+メッセージ」は、あくまでSMSの機能拡張であり、正当進化だ。LINEへの対抗という意識はない。

KDDI 商品・CS統括本部 サービス企画部 金山由美子部長: 多くのユーザーに使っていただける“ユニバーサルサービス”にするために開発した。UI(ユーザーインタフェース)面でも安心して使ってもらいたい。

ソフトバンク テクノロジーユニット AIデータコンサルティング部 千葉芳紀部長: コミュニケーションを円滑にするのは“キャリアの使命”だと考えて開発した。

――ビジネス層も狙うとのことだが、LINEとどう差別化を図るのか。

KDDI金山氏: ID・パスワードなどのユーザー登録が不要で、スマホを入手した時点ですぐ使える点が大きい。やりとりに電話番号を使用するので、話し相手が誰なのか明確に分かり、安全性を担保した点も特徴だ。

なぜいま手を組んだのか

――なぜ、このタイミングで手を組むことを決めたのか。

SB千葉氏: キャリア間での議論は以前から続けていた。(RCSの)世界標準が確立されて導入事例が増えたため、このタイミングでアプリの共同リリースに踏み切った。

――過去10年を振り返ると、キャリアは「プッシュトゥトーク」(ボタンを押している間だけ話せる通話方式)など多岐にわたるコミュニケーションツールを世に出してきたが、どれも定着しなかった。「+メッセージ」は以前のものと何が違うのか。

SB千葉氏: やりとりできる相手を広げられる点が異なる。過去のサービスは特定のキャリア間だけで利用でき、他社と連携できなかったため広がらなかった。今回はMVNOにも広げる計画なので、普及する余地が十分にあると考えている。

photo MMSと「+メッセージ」の違い

――MVNOとはどのように連携するのか。海外キャリアと連携する予定はあるのか

ドコモ藤間氏: MVNOとの連携は、これから各社と話し合いたい。海外キャリアとも将来的には接続する方針だ。

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