連載
「仕事は与えられるものではない」――私の行動を変えたある事件:MAX・LINA「私なりのプロフェッショナル論」(2/3 ページ)
MAXとしてデビューしてから順調に活動を続けていた私たちに、ある日突然、事件が起きました。それまで仕事は自然とやって来るものでしたが、その価値観が180度変わってしまったのです……。
LINA個人としての実績作り
せっかくやるのであればと、大好きなファッションにかかわる仕事に挑戦しました。これが私個人としてのキャラクターを生かせるはずだし、今後のキャリアにおいてもアーティスト以外にその面を伸ばしていきたいと思ったからです。
ただ、ファッションの仕事に関して実績はありません。そこで何よりもまずは結果を出そうと、友人のヘアメイクさんなどを集めてファッションの写真集を作ることにしました。
企画立案から洋服集め、スタイリングなどはすべて私自身が担当し、自らが被写体となって撮影してもらいました。実は、事務所には内緒で進めていたプロジェクトだったので、この作品を作るために必要な諸経費、例えば、撮影ロケ地に移動するためのレンタルカーだったり、スタッフへの謝礼だったりは、すべて自腹でした。そこまでしてでもやりたいという強い気持ちがありました。
そして、でき上がったものを持って事務所の社長にプレゼンテーションし、ゴーサインをもらった後、出版社に自ら売り込みに行きました。そう、人生初の営業を経験したのです。
こうした活動がきっかけで、その後、ファッションショーの出演など、ファッションにかかわるお仕事をLINA個人としていただけるようになりました。そこからさらに仕事の人脈も広がっていきました。また、このときの撮影が実を結び、「LINA SINGS」という写真集も出すことができました。
関連記事
- 紅白歌合戦で39度の高熱、この失敗が仕事の意識を変えた
20年以上もプロとしてステージに立ち続けてきたMAXのLINAさん。さまざまな仕事の中で経験したこと、学んだことなどをこの新連載でビジネスパーソンに伝えていきます。 - 辛くて苦しいトレーニングでも、デビュー前から20年以上続けられた理由
「継続は力なり」と言いますが、私がデビュー前の下積み時代から今でもずっと続けているのはトレーニングです。アスリート並みにしごかれるので、決して楽ではありません。それでも続ける理由があるのです。 - 酒井若菜さんが“物書き”として伝えたいこと
女優の酒井若菜さんが文筆家としての一面も持っていることをご存じだろうか。これまでに小説やエッセイを出版し、先月には初の対談集「酒井若菜と8人の男たち」を上梓した。酒井さんが文章を書くことで伝えたい思いとは何だろうか――。 - 真っすぐな“子ども心”を失った大人になっていませんか?
キャスターの内田恭子さんにとって「本」は人生の大切な一部だそうです。本から学んだこと、影響を受けたことは数知れず。この連載ではその中で出会った本たちをエピソードとともに紹介します。 - 会社勤めをやめ、カフェを開く意味
カフェは店主やお客によって育てられると同時に、店主やお客を育てていく。この相互作用を体現しているお店、雑司ヶ谷の「あぶくり」と中板橋の「1 ROOM COFFEE」もそんなカフェと呼べるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.