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» 2004年07月13日 18時48分 UPDATE

コールセンターが企業競争力を左右、NECフィールディングに見る実例 (1/3)

コールセンターの重要性が非常に高くなってきた。Genesysベースのコールセンターを構築し、効率性をアップさせたNECフィールディングに話を聞いた。

[怒賀新也,ITmedia]

 さまざまな情報がインターネットを通じて提供されるようになり、販売チャネルとしてもインターネットが無視できない存在になった。今でも、モノを販売するビジネスの鍵が対面販売であることには変わりはないが、非対面、つまりWebサイトなどの媒体を通じた販売比率が今後はますます高まることが予想されており、顧客との接点における良質な関係の構築が急務だ。具体的には、顧客からの電話にスムーズに対応できるコールセンターの構築は、重要なファクターの1つになる。

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女性が多数並ぶ一般的なコールセンターのイメージとは異なり、生え抜きの社員がコールセンター業務を担当。東京府中のセンターには、フロントに75名、バックエンドに78名という体制になっている。

 実際に、コールセンターのサービス品質を改善したことで劇的な効果を発揮したのがNECフィールディングだ。NECフィールディングは、企業のコンピュータやネットワークなどのハードウェアおよびソフトウェアの保守メンテナンスを手がけるNECの関連企業。売上高は平成16年3月期単独で2489億円、従業員数は6789名。2002年9月に東証一部に上場している。

 2003年4月には、コールセンター業務の国際的な品質保証規格「COPC-2000」の認証を、物理的に離れた2カ所に施設を有する統合センターとしては国内で初めて取得した。

 顧客企業で使われているプリンタやPC、さらに、メインフレームなどの基幹システムを含めたITインフラに不具合などが発生した場合、顧客は、保守契約を結んでいるNECフィールディングに、修理や不具合解消を要請する電話をコールセンターにかける。

 効率化システム推進部の佐々木龍幸氏は、「顧客満足度がなかなか上がらなかった。」とかつての状況を振り返る。

 1992年に他社の顧客満足度のベンチマークを取り、93年〜97年で障害を半減、98年〜2000年の品質向上の取り組みで、サービスの品質としては目標を大幅に改善する事が出来たという。だが、どうしても上がらなかったのが顧客満足度だった。

コールセンター統合の決断

 「なぜ顧客満足度が上がらないのか?」

 年2回行っている顧客満足度調査によるとまず、全国130カ所のコールセンターごとに対応品質にバラつきがあることが判明。130カ所のセンターで、高い品質の顧客対応を均一化させることの難しさは容易に想像できる。時間帯によって電話番号が違うこともネックだった。ほかにも、電話がつながりにくい、待ち時間の見積もりができていない、さらに、窓口における状況把握という項目では他社を大きく下回った。問題山積みの状態だ。

 受付窓口を改善し、全国で均一のサービスを実現することが急務。ここで、社長自らが決断したのが、コールセンターの統合だった。

 基本方針は、24時間365日体制で全国一律の高品質なトラブル受付を実現すること。そのために、受付業務を東京と大阪の2拠点に集中化し、さらに、スキルの高い担当者による初動対応を進め、故障に対する処理時間の短縮と現場への出動数の低減を図る。

CTIにGenesysのT-Server

 電話とFAXを情報システムと連携させるCTI(Computer Telephony Integration)には、米GenesysのT-Serverを採用。佐々木氏が「100席を超えるマルチサイトのコールセンターを構築する場合にはほかに選択肢はなかった」と話すように、大規模なコールセンターを構築するケースでは世界的なシェアを獲得している。

 コールセンターを統合する際に最初に留意する点は、コールフローの設計だった。顧客満足向上と経営戦略、コストなどのバランスを考えた上でポリシーを決定し、ポリシーに基づいて、回線数や着信ルールを決める。こうした取り決めがしっかりと構築されて、はじめてCTIなどの技術が有効に生かされる。仕様の品質の高さが導入後のサービスの質を決めることは、通常のシステム開発と同様だ。

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