企業間コラボレーションのススメ:第2回(3/3 ページ)

» 2004年07月15日 09時00分 公開
[石原 悠(サイボウズ),ITmedia]
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編集部はコラボレックスをどう感じたか

 すでにお伝えしたように、同記事の作成にあたっては、ITmedia編集部とサイボウズでコラボレックスを使用して原稿のやりとりを行った。

 通常、いわゆるライターとの連絡のやりとりはメールベースで行っているが、同記事でも取り上げているように、そこにはいくつかの問題が存在している。特に、相手がメールを読んだかどうかが分からないのは非常に気になるものだ。「多くのメーラーには受信確認機能」があるではないか、という声もあるが、受信確認メールを送るか否かは受信者が選択できるため、その信頼性に疑問を感じることが多い。

 今回、コラボレックスを使ってみて感じたのは、確かに、メールより効率のよい点が多いということだ。特に、添付ファイルの世代管理が可能になっているのは、編集業務に限らずとも、多くの場面で助かる場合が多いだろう。

 また、完全性のところでも触れたが、データの保存に関していえば、ローカルに保存しておくよりも安心であるといえるかもしれない。ただし、デフォルトではユーザーごとのディスク領域が100Mバイトとなっているため、大きなファイルを頻繁にやり取りする場合は注意する必要がある。こまめにサーバ上のファイルを消すのもいいが、それでは同製品のメリットを最大限に享受できないため、オプションでディスク容量を増やすことも検討する必要があろう。

 同製品をうまく使うなら、特集がひとつ終わるごとに、アカウントを別のライターに切り替えることで、追加のアカウントを購入することなく、コラボレックスを使ったコラボレーションが可能となる。5ユーザーアカウントで1万円を切る価格であれば、課長や部長の裁量で十分決済可能な金額であろうから、導入を提案するのも障壁が低いのではないだろうか。ちなみに、同製品には30日間の無償試用期間がついているので、実際に活用してみるのもいいだろう。

 ただし、ASPの宿命であるが、ユーザーに更新情報を知らせるために、書き込みごとにメールが飛んでくるようになっている。もちろん設定を変えればメールを受け取らなくすることも可能だが、それではASPに頻繁にアクセスして更新されていないか確認する羽目になる。現状で、情報が更新されたときにのみユーザーにそれを知らせる方法がメール以外にあるか? と考えると、この要求は非常に悩ましいものであるが、今後の改善に期待したい部分である。

 ただし、提供されている機能はそうした些細な部分を補って余りあるものであるといえる。企業の枠を超えた作業を行うにあたっては、こうした非メールベースの方法も選択肢に入れるべきなのかもしれない。


 価格などの詳細は、こちらのページから確認できる。無料体験版も用意されているので、一度試してみるのもいいだろう。

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