ロシアのウイルス対策ベンダーKaspersky Labs、国内始動

ロシアのウイルス対策ソフトベンダーのKaspersky Labsが7月から国内で製品販売を開始した。まずは、Vectorを通じてオンライン販売をスタートさせた。

» 2004年07月30日 19時43分 公開
[ITmedia]

 ロシアのウイルス対策ソフトベンダーのKaspersky Labsが7月から国内で製品販売を開始した。

 Kaspersky Labsは、ロシア連邦モスクワに拠点を置くウイスル対策ベンダー。最近では、Symbian OSの携帯電話に感染するワーム「Cabir」を検出したことで知られる。1989年に研究所設立者のユージン・カスペルスキー氏がウイルス対策ソフトを開発したことを経緯に、97年に法人化。F-Secureなどにウイルス対策エンジンのOEMビジネスなどを行ってきた。

 今年3月には日本法人「株式会社Kaspersky Labs Japan」を設立。寡占化が進んでいるアンチウイルスの日本市場で、「10%のシェア獲得」に向け本格的に活動を開始した。

ヘンドリック・アドリアン Kasperskyには15年のリサーチ経験がある、とヘンドリック・アドリアンOEM部日本代表

 会見したヘンドリック・アドリアンOEM部日本代表は、「(Kasperskyの製品は)ウイルス検出のクオリティが高い。日本の顧客もクオリティを知ればKasperskyを選ぶだろう」と話す。

 同社製品の優位点は、ウイルス検出率の高さとパフォーマンスという。検出率については、ドイツの大学行った調査では大手ウイルス対策ベンダーを抑えて1位となっている。また、パフォーマンスについては、コードアナライザを利用してアーカイバを開かずに検知できるためだという。

 7月からはVectorを通じて、コンシューマ向けの「Kaspersky Anti-Virus Lite for Windows」日本語版/中小企業向けの「Kaspersky Anti-Virus Business Optimal for Windows Workstations」日本語版/Windowsサーバ向けの「Kaspersky Anti-Virus for Microsoft Windows Server」英語版などのオンライン販売を開始。近いうちには、PDA向けのウイルス対策ソフトも販売する予定で、コンシューマー向けにはパッケージ版の販売も行いたいとしている。

 同社は、このほかにもコンシューマ向けパーソナルファイアウォールの「Anti-Hacker」および企業/コンシューマ向けスパム対策ソフト「Aniti-Spam」といった製品を抱える。海外ではマルチプラットフォームに対応した製品ラインで展開している。

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