グリッドのインフラとしてNetAppが威力を発揮Interview(2/2 ページ)

» 2004年12月06日 16時55分 公開
[聞き手:堀哲也,ITmedia]
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ヒッツ氏 NetAppでは、NAS、SAN、iSCSIとマルチプロトコルをサポートするストレージユニフィケーションを進めています。

 複雑性をもたらすものは、ビジネスとテクノロジーの両方の側面があります。ビジネスで求められるアプリケーションというのは、当然日々のビジネス課題からIT側に降りてきます。一方で各アプリケーションが、ブロックアクセスが向いているのか、ファイルアクセスが良いのか、というのはまったくテクニカルな課題でしかありません。ビジネス側の要求とは断絶されているわけです。

 ビジネスで何が起きるか、テクニカルな観点から予測して、準備しようとすることはおよそ不可能なことです。そのため、ユニフィケーションという考え方は重要になってきます。つまり、インフラ側が柔軟になるほうがいいわけです。

 また、プライマリーでもセカンダリーでもすべて同じOSを使っているというのも重要だと考えます。対して、EMCのCASは別のOSを使っています。

 このほかにもテクニカルな理由を、NetAppを含め各社いろいろに言っていますが、例えば、管理ツールに関しては、ヘテロな環境をサポートするVeritasやHPのOpenViewとの連携を深めていますし、われわれのツールもあります。「Data ONTAP 7G」では、FlexVol/FlexCloneという新しい技術で、より明確にグリッドへの布石を打っています。

――グリッドを強くアピールしていますね。他社の技術に比べて、どこが優れているのでしょうか?

ヒッツ氏 グリッドは、テクニカルな世界では真新しいものではありません。そういう意味でNetAppは、オイルやガス、アニメーション分野でナンバーワンストレージベンダーとして実績を積み上げてきました。

 ところが最近、OracleやSAPなどのエンタープライズアプリケーション分野で、グリッドはコスト削減の点で価値があると認められてきました。グリッドコンピューティングというのは、細かくいろいろなデバイスをたくさん積み重ねるわけですから、ものすごい数のポートを用意しないとつながりません。

 これをFCの世界でつなごうと思ったら、片方のデバイスを安く買いながら、一方で高価なスイッチに巨大な投資をするというアンバランスなことが起こります。すると、必然的にイーサネットによる接続しかありえないわけです。

 先ほど話したように、NetAppはイーサネット上のストレージに特化してきて10年以上になります。さまざまな技術を持っています。いまグリッドが花開く中で、これら技術が大きく優位性を発揮することになろうとしていうるわけです。

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