Microsoft、Download Centerの利用を正規ユーザーに限定へ

海賊版ソフトの横行に頭を悩ませているMSは、海賊版Windows XPユーザーの利用に大幅な制限をかけるプログラムを導入した。2005年下半期から実施される。

» 2005年01月26日 19時27分 公開
[ITmedia]

 Microsoftは1月25日、海賊行為を防止するためのプログラム「Windows Genuine Advantage」を拡大していく計画を明らかにした。これにより、海賊版Windows XPユーザーはDownload Centerから締め出されることになる。

 Windows Genuine Advantageはユーザーが利用しているソフトウェアが正規の製品であるかどうかをチェックするもので、同社はこれによって正規ユーザーは信頼性が増し、アップデートが高速に行えるとしている。

 「ソフトウェアの海賊行為はソフトウェアベンダー、国家経済に対して毎年数十億ドルもの損害を与えている。ソフトウェア海賊行為に対抗する最良の方法は、正規のソフトウェアのユーザーのみがすべての利益を享受できるようにすることだ」とMicrosoftのWindows Client Business担当上級副社長、ウィル・プール氏は説明する。

 Windows Genuine Advantageは英語版Windowsで2004年9月にオプションのパイロットプログラムとして導入された。同社によれば、500万人以上が自発的にこのプログラムに参加したという。Microsoftは2月7日以降、このプログラムを拡大する。

 新プログラムでは、12カ国に対応したWindows XPがオプトイン方式のパイロットプログラムに追加される。このプログラムはMicrosoft Download Centerからダウンロードできるようになる。このパイロットプログラムでは、Download CenterのほとんどのWindowsコンテンツが含まれる予定。

 なお、ノルウェー、チェコ、簡体中国語版のユーザーが正規Windowsコンテンツに参加するためには、パイロットプログラムに参加する必要があるという。パイロットプログラムへの参加が義務づけられる中華人民共和国、ノルウェー、チェコの参加者で、海賊版を売りつけられてしまったユーザーは、割引価格で正規版を購入できるようになる。

 プログラム参加者には、450ドル以上の価値を持つ正規Windowsソフトウェアが利用可能になるという。Microsoft Photo Story 3 for Windows、Winter Fun Pack 2004が提供されるほか、Outlook Liveの30%オフなどの各種割引が行われる。

 2005年後半には、Windows Genuine Advantageに参加していないユーザーがMicrosoft Download CenterおよびWindows Updateへのアクセスができないようになるが、Windowsの自動アップデートはプログラムへの参加にかかわらず実行可能だという。

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