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MS、ダウンロードセンターでWindowsの海賊版チェック

» 2004年09月18日 08時05分 公開
[IDG Japan]
IDG

 海賊版ソフトに対抗する一環として、米MicrosoftがDownload CenterのWebサイトでWindowsの海賊版を発見できる新機能をテストしている。

 テスト期間中、Download Centerのユーザーはオプションで、自分のPCにインストールされたWindowsソフトが正規なものかどうかを確認できる。正規のものであればMicrosoftのダウンロードすべてにアクセスが可能。そうでない場合は自分が選んだソフトをダウンロードする前に、ソフト海賊版についての情報を見せられる。

 Download CenterではMSN Messenger、Windows Media Player、セキュリティアップデートなどMicrosoft製品多数をダウンロード提供している。ただこれは、Microsoftからセキュリティパッチやアップデートを受け取るのに一般に使われているWebサイト・サービスのWindows Updateや自動アップデートと同じものではない。

 MicrosoftがWindows海賊版チェックをテストしているのは、正規のライセンスを持ったWindowsユーザーにより良いサービスを提供することが、海賊版ソフト削減にどうつながるを見極めるためだと、Windowsクライアント部門ディレクター、デビッド・レイザー氏は話す。

 「これは当社の海賊版撲滅キャンペーンの一環であり、当社の目標は顧客の認識を高め、正規のWindowsの方がいいと思ってもらうことにある。正規ユーザーにはアクセスを拡大して価値を高める一方で、海賊版のWindowsを使っていると分かったユーザーのアクセスは制限したいと思っている」と同氏。

 Microsoftではこのプログラムを「Windows Genuine Advantage」と命名。テストにはユーザー約2万2000人が参加してくれると見込んでいる。これにはバックエンドでクライアント向けのActiveXコントロールとWindows Product Activationサービスが含まれるという。Download Centerのユニークユーザーは毎月約3000万人。

 Windowsが正規のものかどうかをMicrosoftがチェックするのはこれが初めてではない。Windows Updateでは既に、Windowsの不正アクティベートに利用されていることが判明している特定のボリュームライセンス鍵をチェックしている。「Download Centerのチェックはもっと広範なものだ」とレイザー氏。ここではもっとよく知られている悪質なライセンス鍵をチェックしているという。

 Download Centerのテスト終了後、ダウンロードサイトとサービス全般にわたってチェックを導入するかどうかについて、Microsoftはまだ方針を決めていない。「顧客がどう受け止めるかを見極めた上で、次にどんなステップを取るのかを決定したい」と同氏は言う。Download CenterのWindowsチェックは匿名で行われている。

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