日立、HDD非搭載ノートPCによるセキュリティシステムを発表

本体にHDDを持たないノートPCを使い、盗難などによる情報漏えいを抜本的に防ぐ。日立が自社内に導入を進めているセキュリティシステムを外販する。

» 2005年02月15日 18時27分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は2月15日、HDD非搭載ノートPCを活用し、情報漏えいを抜本的に防ぐセキュリティシステムの販売を始めると発表した。PC本体に業務情報を一切格納せず、本体の盗難や紛失による情報漏えいを防止する。

 HDD非搭載のノートPC「FLORA Se210」を開発。これにICカード認証装置「KeyMobile」と組み合わせて利用する。

 利用は、既存のPCにHDD非搭載ノートからアクセスする「ポイント・ポイント」型と、サーバを仮想的に複数のPCとして使う「センター型」の2種類。

 ポイント・ポイント型は、社員が持つ既存Windows PCをサーバとし、HDD非搭載ノートからVPNを通じてアクセスし、既存PC内のアプリケーションやデータを使用する仕組み。既存PCに独自ソフトを導入することで利用できるため、低コストで導入が可能としている。

 センター型ではCitrixのMetaFrameなどを使ってサーバを仮想的に分割し、HDD非搭載ノートはシンクライアントとしてアクセスする方式だ。アプリケーションのアップデートやウイルス対策がサーバ側で一括処理できるなど、運用・管理が容易になっている。

FLORA Se210とICカード認証装置KeyMobile

 FLORA Se210はWindows XP Embeddedを採用し、超低電圧版Celeron M 373(1GHz)と256Mバイトメモリ、12.1インチTFT液晶(1024×768ピクセル)を搭載し、サイズは275(幅)×233(奥行き)×23〜30.7(厚さ)ミリ、重さ約1.3キロ。

 価格は1ユーザー当たり約26万円から。同社のセキュリティソリューション「Secureplaza」のラインアップに「セキュアクライアントソリューション」として追加する。

 日立は自社の情報漏えい対策として、HDD非搭載ノートPCを使ったセキュリティシステムの導入を進めている(関連記事参照)

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