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» 2005年07月04日 00時00分 UPDATE

ITILを深める! サービスサポート編第1回 運用業務の効率化に効く (1/3)

情報システムのために働いてはいないだろうか。ITILの「青本」に書かれているサービスサポートの概念を基に、より高い目標を持ったITサービスを実現していこう。

[インフォリスクマネージ,ITmedia]

 日々の運用業務は、企業の情報システム部門の組織内業務として非常に重要な仕事だ。要員のシフト管理や帳票業務・バッチジョブ管理・ヘルプデスクなど、一見すると管理対象である情報システムそのもののために、業務を行っている錯覚に陥ってしまう。しかし、本来、運用業務は企業の事業やその事業を利用するユーザーの観点なしには存在できない。

 サービスサポートは、この事業とユーザーとの接点を体系化・プロセス化することで、高次の目標(事業の成功や高い顧客満足など)を達成していくための日々の活動を示している。ITIL(Information Technology Infrastructure Library)では、ITのサービスマネジメントのベストプラクティスを8冊の書籍(2005年5月現在)で説明している。その中でもサービスサポートのモデルは、導入イメージがつきやすくその効果も目に見えやすいことから、日本でも導入を行う企業が多いようだ。

 これまでのIT組織は、業務の性質から、どちらかというと「内向き」な組織と思われがちだった。例えば典型的な考え方として、技術テーマを追求していく姿勢が挙げられるだろう。IT組織が新しい技術を追求することそのものは悪いことではない。あってしかるべきなのが、そこにユーザーや顧客の視点が欠けてしまう傾向があった。

 ITILでは、「テクノロジー(Technology)」は、「人(People)とプロセス(Process)と並ぶITサービスマネジメントの構成要素として位置づけており(図1)、導入する技術とそれを提供するプロセスと人とを最適化することがIT組織の重要な役割の1つであることを示唆している。

図1 図1■システム運用の3要素

 ITILでは、「サービスマネジメント」の観点、「プロセス主導型のアプローチ」の観点、「サービスカルチャ」の観点の3つを大切にしている。顧客やユーザーを満足させることに責任を持つことを前提として、これら冊子がつくられていることを十分認識すると、ITILへの理解が深くなる。「仏を作って魂入れず」の状態にならないように、運用サービスに関わるマネジメント層はサービスサポート文化を醸成して、実装の計画段階からコミットメントをしていく必要がある。一般的にITIL準拠といわれている製品(テクノロジー)を導入しただけでは、ITILを実装したことにはならないので注意が必要だ。

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