マイクロソフトは「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」をアップデートし、ZotobやRbotといったワームに対応させた。
マイクロソフトは8月18日、主要なウイルスやワームを検出、駆除する無償のツール「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」をアップデートし、ZotobやRbotといったワームに対応させた。
Zotobワームは、Windowsプラットフォームに存在するプラグ&プレイの脆弱性(MS05-039)を悪用して感染する。添付ファイルの実行といったアクションを取らなくとも、脆弱性が存在するWindows 2000 PCがネットワークに接続するだけで感染する点が特徴で、米国ではCNNなどいくつかの大手企業で被害が生じた。
またこれとほぼ時期を同じくして、やはりMS05-039の脆弱性を悪用するRbotやIRCBotなど、複数のマルウェアがネットワーク上に現れ、さらにいくつかの亜種が登場している(関連記事)。
マイクロソフトは削除ツールのアップデートにより、一連のワームやマルウェアのうち「Zotob.A、B、C、D、E」「Bobax.O」「Esbot.A」「Rbot.MA、MB、MC」に対応し、検出/駆除を行えるようにした。このツールは通常、月例パッチと同時に月に一回のペースでアップデートされているが、臨時の対応となる。
なお、このツールでは当該ワームの駆除はできても、根本的な「治療」までは行えない。Windows Update/Microsoft Updateなどを通じてMS05-039を含む一連のパッチを適用しておくことが重要だ。また、感染拡大を防ぐための措置として、TCP 445番ポートのフィルタリングが有効となる。
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