連載
» 2005年09月09日 21時17分 UPDATE

月刊「OpenOffice.orgコミュニティ通信」――9月号:β2リリースで見えたOpenOffice.org 2.0の真価 (1/2)

8月29日にリリースされたβ2。安定度が増し、3月のリリース以降発覚した数々のバグがフィクスされた。マルチプラットフォーム且つ多言語サポートのオフィススイートとして正式リリース間近となってきた。

[可知 豊,ITmedia]

 この連載「OpenOffice.orgコミュニティ通信」では、OpenOffice.orgとそのコミュニティに関連したニュースを毎月をお届けしています。正直言って、話題が少ない月もあるわけでして、そのような時は、微妙なニュースも取り上げることになります。

 しかし、今月は大きな出来事でスゴイです。2.0ベータ2がリリースされるなど大きなニュースが飛び込んできました。さあ、次の目標は正式リリースだ!

OpenOffice.org2.0β2をリリース

 8月29日、OpenOffice.orgコミュニティーは「OpenOffice.org 2.0β2」を公開しました(関連リンク)。今回のβリリースは、2005年3月に公開された最初のβに対する何カ月もの改善作業の成果です。初期バージョンに比べると、格段に安定度が増していることが体感できるのです。また、メニューやオンラインマニュアルなどの日本語訳といった国際化対応も完了しています。

 OpenOffice.orgは、多くの言語、多くのプラットフォームで動作するオフィススイートです。そのため、日本語版や英語版のほかに、ブラジルポルトガル語、オランダ語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、簡体中国語、スペイン語、繁体中国語版が利用できます。プラットフォームとしては、Windows、GNU/Linux、FreeBSDおよびSolarisが利用できます。Mac OS X版(要X Window)の開発も進んでいます。

 特に、FreeBSD版とMac OS X版の開発では、日本から中田真秀氏が精力的に活動しています。

 正式リリースは、9月中頃、できれば2005年内となっています(関連リンク)

フリーの2.0解説書もWeb公開で登場

 オープンソースソフトウェアは、ドキュメントが充実していないと言われることがよくあります。特にOpenOffice.orgでは、Microsoft Officeなどと比較して、まだまだ市販の解説書が多くありません。Webページもそれほど多くないのが実状です。

 そこで、誰でも自由に利用できるガイドブック「オープンガイドブック、OpenOffice.org2.0」を公開しました(関連リンク)。現在はPDFファイルで公開しており、360ページほどのボリュームがあります。市販のオフィススイート解説書と同等の内容になっており、各ツールの実践的な使い方、組み合わせて使う応用例、Microsoft Officeとの互換性、マクロといった盛りだくさんの情報が載っています。

 このドキュメントは、筆者らオフィススイートの解説書を書いてきたライター陣とグッデイの協力によって作成されました。まったく同じ内容の書籍版は、9月下旬に発売予定です。先にインターネットで公開したドキュメントが書籍としてどの程度売れるか未知数ですが、ファイル容量もページ数も多いため、プリントアウトすると時間も用紙代も要するでしょう。このため書籍版もリーズナブルだと思います。

OpenOffice.org 2.0のサポートサービスが開始

 2.0の正式リリースに向けて、法人向けサポートサービスがいくつか発表されています。これらのサービスが始まることで、バージョン2.0ではビジネスでの利用拡大が期待されます。

 上述のフリーガイドブックでも協力してくれたグッデイは、OpenOffice.orgの法人向けサポート事業を行うと発表しています(関連リンク)。グッデイでは、日本における開発基盤整備のためにOpenOffice.orgのソースコード解析プロジェクトを実施しており、その成果を元に、OpenOffice.orgの日本語環境の整備に利用していくそうです。

 この法人向けサポートサービスは、ヘルプディスクなどの人的サポートではなく、OpenOffice.orgのカスタマイズや障害解析などが中心になると予想されます。

 オープンソースソフトウェアによるSI事業を展開するワイズノットは、オープンソースソフトウェアの包括的サポートサービスを発表しました(関連リンク)。このサービスでは、人気の高いオープンソースアプリケーションのヘルプディスクやドキュメント閲覧を提供します。サポート対象のオープンソースソフトウェアの中に、OpenOffice.orgも含まれています。企業で本格的な導入を検討しているという場合には、ぜひこちらのサービスについても調べてみては如何でしょうか。

OpenOffice.orgはライセンス変更へ

 9月2日、OpenOffice.orgのソースコードライセンスが変更されることが発表されました(アナウンス関連リンク)(日本語訳関連リンク)(FAQ)

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